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[ACL]柏、ロスタイム弾で日本勢唯一の『3』

2015/3/20 12:20

後半ロスタイムの勝ち越し弾に、ベンチを含め選手たちは喜びを爆発させた



“日立台劇場”再び。決勝T進出へ大きく前進

 山東魯能のクーカ監督は13年にアトレチコ・ミネイロを南米王者に導いた名将。負傷や出場停止で複数の主力を欠く状況の中でも、周到にワナを張っていた。

 吉田監督も「相手がもしかしたら、わざと鈴木を空けていたかもしれない」と振り返る。山東魯能は柏が“安全第一”で下げる、横に開くパスを奪いどころとして狙っていた。4分の決定機はまさにこの形で、モンティージョが鈴木に詰め、奪い切ってフリーでペナルティーエリア内に侵入。しかし菅野の好守が柏を救った。

 とはいえ、その後は柏が試合の主導権を握った。工藤は「面白いくらいのマンツーマンだった。ボールを見ないで僕ばかり見ていた」と山東魯能の対応を振り返る。しかし「予備動作を入れれば簡単に食い付いてくれる」(工藤)という相手のスキを突いた攻撃で、柏はそんな守備を翻ろうした。「僕とモンちゃん(レアンドロ)が入れ替わってスペースを作ったり、うまくタメを作って(キム)チャンスをオーバーラップさせたり、何個か良い場面を作れた」(工藤)という良い流れから、23分の武富の先制点も生まれた。山東魯能のGKワン・ダーレイの好守がなければ、前半で試合は決まっていただろう。

 柏は51分、鈴木のクリアミスから同点ゴールをプレゼントしてしまうが、スペースを支配し、相手を振り回す攻撃の優位性は変わらなかった。ジャブを打ち込んで相手を疲弊させたからこそ、後半ロスタイムの決勝ゴールは生まれた。工藤も「(山東魯能は)引き分けに持っていきたいのだろうと思った。勝てたことが相手へのダメージになる」と胸を張る。3試合を残して3位山東魯能との勝ち点差を『4』に広げたことは、グループステージ突破への大きな収穫だ。

 柏は今季ホームで行われた4試合のうち3試合で、残り5分以内に“勝ち点を増やすゴール”を決めている。奇跡的な展開も何度か続けば、それはもはや奇跡でない。苦戦を乗り切り、終了間際に歓喜が訪れる“日立台劇場”から目が離せない。

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