セットプレーに裏のスペース。川崎Fの弱点を突いた名古屋
「今日の戦いはフロンターレに対して有効」
西野監督のこの言葉がすべてだった。名古屋が“いかにして川崎Fを倒すか”を示した試合だったと言えるだろう。
「最初は新しくやったシステムがうまくハマった」と中村がこう語るように、川崎Fは谷口を3バックの前に置いた[3-1-3-3]気味の形が奏功し、敵陣を押し込む場面が続く。その勢いのまま、12分には中村のスローインをエウシーニョがそらし、中央で大久保が合わせて難なく先制に成功した。
しかし、その後は名古屋が反撃。左サイドの永井の突破から川又が中央で合わせる形でチャンスを幾度も創出し、得点の気配を漂わせる。加えて川崎Fはポゼッションの中でミスが相次ぎ、攻撃のリズムを作り出せない。
そして42分、ショートカウンターから右サイドの矢野が絶妙なクロスを上げ、永井が武岡と競り合いながら押し込む。この1点が名古屋にとってこの日の戦い方への確信へとつながった。後半開始早々の49分には田口のCKから川又が自らのシュートのこぼれを詰め、逆転。88分には前掛かりになった川崎Fの裏を突き、川又がダメ押しの3点目を挙げる。川崎Fは後半、相手の強固なブロックを前に打つ手がなく得点を挙げることができなかった。
「永井、川又、矢野あたりのプレースタイルを生かしながら有効に攻められた。得点もそういう中で挙げることができたので、狙いどおりの戦いができたと思う」(西野監督)。セットプレーや裏のスペースなど川崎Fの弱点を見事に突き、勝利を手繰り寄せた名古屋。リーグ戦2試合勝ちなしだった名古屋にとって、この勝利は起爆剤となるかもしれない。(竹中 玲央奈)