99年以来のJ1での連勝を目指した湘南。試合前から監督や選手たちから聞こえた「自分たちのスタイルをどれだけやり切れるか」をポイントとする中で、その色はピッチにより濃く表れた。
ここまでナビスコカップを含めいまだ無敗の仙台に立ち向かった湘南は、前半から主導権を握る。湘南は前節・鹿島戦(2◯1)、ナビスコカップ第1節・甲府戦(1◯0)と勝利したが、内容面で難しさがあったその2試合とは違い、この日は運動量や球際のところで相手に屈しないプレーを披露。ボールを奪ってからの縦への意識、人数をかけた攻撃というところで自分たちのスタイルを前面に出していく姿が見られた。
特に光ったのは奪われたあとの守への切り替え。相手が速攻に出ようとするタイミングでプレスが掛かるため、前にボールを運ばせず、主導権を渡さない。さらに前線では大竹や高山が起点となり、ボールを間で受けることで攻撃の選択肢を増やした。
だが、前半の良い流れの中で、得点を奪えなかったことは試合を難しくした。仙台は数少ないチャンスを、ウイルソンや金園がシュートまで持ち込むシーンを作り、終盤に向かうにつれ1点の重みが出てくる展開。「ゲームのコントロールはうまくできている」と渡邉監督が言うとおり、前半をしのぎ切った仙台は後半から攻撃への姿勢を強めた。
それはすぐにピッチに反映され、51分には金園が、52分には鎌田がチャンスを作るなど、湘南ゴールを脅かすシーンが増えていく。一方の湘南も、前半同様に素晴らしいボールカットからスピ―ドのある攻撃で相手ペナルティーエリア内に入っていく回数を増やすが、次第に足が止まり、1点が遠い。
63分に湘南がブルーノ・セザル、71分に仙台が奥埜と、両チームがゴールを奪うために選手を投入するが、あと一歩で得点を奪えずスコアレスドロー。ともに“勝ち点2を逃す”ゲームとなった。( 林 遼平 )