昨季から継続の堅守を遺憾なく発揮した讃岐。磐田の“個”にも耐え切る
まさに“ジャイアント・キリング”―。昨季21位の讃岐が、昇格候補・磐田に土を付けた。
讃岐の狙いがピタリとハマったゲームだった。「押し込まれることは想定していた」と語るのは北野監督。磐田ボールになると素早く自陣へ戻り、守備ブロックを形成。前線に我那覇を残し、最終ライン+中盤で密な2ラインを作って磐田の攻撃に対抗した。その中で単発ながらも、ときおりカウンターを狙う姿勢も見せ、磐田をけん制。ジェイ、アダイウトンという磐田の強烈な“個”に押される場面もあったが、辛抱強く試合を進めた。その姿勢が31分の決勝ゴールを呼び込んだ。自陣からカウンターを発動させ、シンプルに前線へ。最後は我那覇が体を張って相手ゴール前正面でFKを獲得し、沼田が左足でゴールネットを揺らした。殊勲のレフティーは「壁に当てず、強いボールを蹴れば入ると思った」と笑顔。スタジアムのボルテージは一気に高まった。
讃岐は先制後も堅実なゲーム運びを継続。北野監督の采配も的確だった。後半途中に磐田が森島を投入し、2トップ気味にシフトすると、讃岐サイドも選手交代。アンドレアを下げて藤田を投入し、5バックへシフトした。「クロスをすべて入れさせないようにはできなかったが、サイドでプレッシャーを掛けたことでそんなに怖いところはなかった」(北野監督)。選手たちも最後まで集中力と闘争心を絶やさず、チーム一丸となって1点のリードを守り切った。
「このやり方に慣れているし、チームとして自信を持ってやれていることが大きい。シミケンさん(清水)の加入も大きい」と語る沼田。昨季途中から積み上げてきた堅守というスタイルを、この大一番で遺憾なく発揮し、ホームで会心の勝利を手にした。(南間 健治)