Feature 特集

[日本代表]メンバーから考察するハリルジャパン

2015/3/26 10:31

新たに招集された選手たちが、代表にどんな風を起こしてくれるのか楽しみだ



 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が19日、チュニジア戦、ウズベキスタン戦に向けて、バックアップメンバーを発表した。このメンバーから31人の代表メンバーと12人の新生・日本代表の狙いや方向性を読み解き、注目の選手をフォーカスする。

キーワードは“スピードアップ”。スピードのある選手を多く招集


 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督にとって最初のメンバー選考は31人にバックアップメンバー12人(合宿には参加しない)を加えた総勢43人だった。これだけ多くの選手が発表された理由は二つある。一つはハリルホジッチ監督が会見で「グループは大きいのだというメッセージ」と語ったとおり、選手たちの競争心をあおるため。もう一つは指揮官が気になった選手をなるべく多くメンバー選考に反映するためだ。

 結局、会見で示された3人のけが人(DF内田篤人、DF長友佑都、MF今野泰幸)のうち、右太ももに負傷を抱える長友は長距離の移動が負担になるという理由で辞退。また22日の試合で負傷したFW小林悠に代わり、バックアップメンバーからFW川又堅碁が追加招集された。

 それでも早くもハリルホジッチ色が濃く反映されたメンバーとなった。その一つが攻撃のスピードアップを意識したチョイスだ。復帰組のFW永井謙佑、そして今回唯一の初選出となったDF藤春廣輝はスピードに特徴を持った選手で、しかも縦の意識が非常に強い選手たちだ。永井の選出に関してハリルホジッチ監督は「いまのサムライブルーに少し足りない背後へのスピードをもたらせるのではないか」と説明している。永井が積極的に裏を狙い、そこにボールを要求することで、周囲の選手に縦の意識をうながす効果に期待しているのだ。彼の選出によって、指揮官がブラジルW杯やアジア杯の映像を見て、日本代表に足りないと感じたことの一つが提示されたということだ。

 その永井はFW本田圭佑と同じ右ウイングに位置付けられ、スピードで相手のディフェンスラインの裏を突く動きを求められるだろう。左SBの藤春は爆発的なスピードでサイドを攻め上がり、攻撃に迫力をもたらす役割を期待されている。そうしたプレーはDF太田宏介も可能だが、藤春が初選出となったことで強調された格好だ。バックアップメンバーに大卒ルーキーのDF車屋紳太郎が選ばれたことも、同じ理由が考えられる。

 中盤はけがから復帰したMF山口蛍を始め、攻守に渡り貢献できるメンバーがそろった。代表最多キャップを持つMF遠藤保仁が外れ、MF青山敏弘が入ったところにもスピードアップの志向が表れている。もちろん今回の遠藤落選はロシアW杯を見据えて若い選手を起用していきたい意図もあるだろう。今後、必要なときが来れば招集する可能性があることをハリルホジッチ監督も強調した。

 2年4カ月ぶりの代表復帰となったFW宇佐美貴史に関しては昨季からJリーグで結果を出していただけに、多くのファンが待ち望んだ招集であることは間違いない。ただ、本人も発言しているように、ハードワークや守備などに課題がある。それらは本来ハリルホジッチ監督がFWにも求める要素だが、アルジェリア代表でも個性的なタレントをチームに組み込み、勝利のために戦う集団に仕上げた。宇佐美に限らず、選手たちの実力や特徴を認めた上で、チームの中での役割を植え付けていくはずだ。(河治 良幸)

▼注目選手
FW 宇佐美貴史(G大阪)
FW 永井謙佑(名古屋)
MF 山口蛍(C大阪)

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