新たな監督の下、各ポジションで新たな競争が始まろうとしている。その中で、本命選手不在のままその競争がスタートするのが左SBである。
長らく右太ももの負傷で戦列を離れている長友佑都。所属先のインテル(イタリア)でのリハビリが続いている。今回は試合に出られないとしても招集したいというヴァイッド・ハリルホジッチ監督の要求はあったが先週、インテルのロベルト・マンチーニ監督が「長距離フライトは負傷を悪化させる可能性があるので、チームからは出せない」と明言し、帰国はかなわなかった。
ハリルジャパンでも長友が左SBの本命であることに変わりはないだろう。今年1月のアジア杯期間中、長友は「昨年のブラジルW杯は理想を追い求め過ぎてしまった。もう一度原点に戻って、とにかくチームのために走る」と語っていた。日本はアジア杯準々決勝で敗退したが、長友は毎試合献身的なプレーでサイドを上下動。それはハリルホジッチ監督が目指すダイナミックなサッカーにも不可欠なプレーと言える。
長友不在の中、意欲的にアピールするのが太田宏介だ。アジア杯でも長友のバックアッパーとしてベンチに控えていたが試合出場はなく、その悔しさを今回の代表にもぶつけようとしている。今季は左太もも裏の痛みに悩まされながらのプレーだったが、今週に入って「もう大丈夫。治りました」と話す。左足クロスの精度はチーム随一。アピールに余念はない。
さらに代表初選出となった藤春廣輝も指揮官が目指す縦に速いサッカーにはまるタイプ。積極的にしかけていくプレーで存在感を示せば、代表定着も可能だ。 二人の競争は横一線。長友がいない間に、指揮官の目の前で自分たちの特長を発揮し、本命越えを狙う。(西川 結城)