岡山の強烈なプレスに苦しむも、激しい肉弾戦を力強く戦い抜いた千葉
ともに2勝1分で迎えた首位決戦は、関塚監督が「我慢比べのような戦いだった」と振り返ったように、緊張感あふれる試合となった。
戦前の予想どおり、岡山が前線からの強烈なプレッシングで千葉を苦しめ、高い位置でボールを奪って押谷が切り込む。かと思えば、前線からプレスに行けないときはしっかり帰陣してブロックを作り、千葉の攻撃をはね返してカウンターに転じる。千葉はそのメリハリに翻ろうされた。攻撃は単発に終わり、セットプレーからチャンスは作ったが、チームのサッカーをより表現できていたのは岡山だった。
しかし、切り替えの速さ、球際の激しさで、千葉も岡山に負けてはいなかった。前半で佐藤勇と森本がそれぞれ接触して頭から流血するも、応急処置で戦い続けた。「綺麗さより、戦う部分とか、サッカーの醍醐味を味わえた試合だったんじゃないか」と佐藤勇が胸を張ったように、そこで一歩も退かなかった点に、昨季までとは違う今季の千葉の強さがある。
選手たちの奮闘をベンチも助けた。56分、井出を下げ田中を投入し、ペチュニクを森本と2トップ気味に配置する。先週の練習から準備していた形で、「ネイツ(ペチュニク)をねらえばいいという意思疎通ができていた」(金井)。ペチュニクの高さとキープ力に加え、森本の裏への抜け、さらには「どんどん背後を突いていけと監督から言われていた」という田中の動きに、岡山は次第に守備ラインを押し下げられ、千葉のシュートシーンが増えていく。そして81分、「少しずつスペースが空いてきて、(中村)太亮と2人で崩せるようになった」という谷澤が左サイドでボールを持ち、落ち着いてファーサイドへクロスを送ると、そこに右SBの金井がフリーで飛び込み決勝ゴールを挙げた。
前線からの全員守備、そして勝負どころでの全員攻撃。さらには試合への準備と采配。すべてがうまくかみ合った千葉が、我慢比べの終盤に「一瞬のところ」(長澤監督)を制し、4戦無敗で首位に立った。(芥川 和久)