■ガンバ大阪
覚醒を始めた三冠王者。この勢いを継続せよ
三冠王者がその力を覚醒させようとしている。3月22日の前節・甲府戦(2○0)は、後半から入った今野が大車輪の活躍を見せ、攻守両面でチーム本来の輝きを取り戻した。粘り強く守り好機で突き放す、という勝ちパターンで快勝。しかし、長谷川監督は手綱を緩めない。「継続できてこそ、真の力だと思う」。
リーグ戦連勝を懸けた今節・名古屋戦は、中3日でのアウェイ、ACLグループステージ第4節・ブリーラム戦に向けて勢いを付ける絶好のチャンスだ。名古屋戦翌日にタイへ移動する強行日程だが、ベストメンバーで臨む。追い風となるのが日本代表での2戦を終えて合流した代表組のモチベーションだ。甲府戦では今季初めて流れの中から得点を叩き出したエース・宇佐美はウズベキスタン戦での代表初得点の勢いをそのままぶつける。「代表へのサバイバルは名古屋戦から始まる」(宇佐美)。昨年8月のJ1第20節で0-1の完封負けを喫した相手に対し、“代表FW”の肩書きに偽りがないことを見せ付ける絶好のチャンスだ。昨年8月の対戦時、5連勝中のG大阪は降格圏の名古屋に苦杯を舐めた。長谷川監督も「ガンバと対戦するときはまるで別のチームになってくる」と警戒を怠らない。まさに真価が問われる一戦だ。(下薗 昌記)
■名古屋グランパス
勝負師の眼力。自らの勝負どころを出していく
昨年8月16日のJ1第20節では、7戦未勝利で迎えたこのカードだが、今季もリーグ戦でいまだ勝利のない名古屋。ここまでの3試合はクロスの数が少なく、守備から攻撃に転じる際のスピードとタイミングを全体で共有できなかった。名古屋は“強み”を生かし切れず、勝ち切れない状況が続いている。
高い守備力に、多彩な攻撃パターン。「本当に何でも持っている」とG大阪の強さを語る西野監督だが、そんな昨季の三冠王者と“がっぷり四つ”で戦うつもりは毛頭ない。「対ガンバよりも自分たちのやれることをいかに最大限に出していくか」。名古屋は「個々のプレースタイルを考えれば、高さ、パワー、スピードで見いだしていくスタイル」(西野監督)だからだ。
3月31日の時点で、負傷中の田口、体調不良のノヴァコヴィッチが練習を回避しており、代表組も含めて布陣は流動的。指揮官は「ガンバにはないモノを名古屋は持っているかもしれない。そこで勝負する」と言い切った。思い出の地、万博。「去年も行ったし別に初めてじゃない」と冷静な西野監督だが、「燃えていない」という表現も適切ではない。昨年8月、大逆転優勝に向け破竹の5連勝中だった古巣に土を付けたのは、ほかでもないこの勝負師である。(村本 裕太)