■「本当に代表選手らしいプレーをしてくれた」(長谷川監督)
「やられた感じはそんなに強くは感じていない」と会見の冒頭で精一杯の強がりを口にした西野監督だったが、最終的に口にしたのは「納得しなければいけない結果」という言葉。ハリルホジッチ体制の発足で有形無形の恩恵を受けたのは日本代表に最多タイの4人を送り込んだG大阪だった。
最初に存在感を見せたのがG大阪の和製エースだった。前半終了間際に宇佐美の蹴ったボールが牟田にあたってゴールネットを揺らすと、後半早々の49分にも宇佐美がこの日2点目を叩き込む。
ただ、ノヴァコビッチを欠く名古屋もただでは引き下がらない。59分に松田を投入すると前線が活性化し、G大阪を押し込む。前半はまったく存在感のなかった川又と永井の両代表FWもようやく効果的なプレーを発揮し始め、63分にはゴール前の混戦から永井が蹴り込み、G大阪は苦しい時間を強いられた。
2点のリードを守り切れずドローに終わったFC東京との開幕戦(2△2)を思わせる展開で、踏ん張ったのは最終ラインだ。もっとも、代表での出場機会がなかったGK東口は「守備範囲を広くしたい」との意気込みが空回りし、あわやPKという不用意なプレーを見せたものの、打たれたシュートには適切に対応した。
後半ロスタイムで被弾した開幕戦の教訓はチーム全体に浸透していた。「2-1のままだと何が起こるか分からない」と危機感を感じていた今野が80分に豪快に3点目を突き刺したが、左サイドを駆け上がってチャンスを作ったのは藤春だった。「本当に代表選手らしいプレーをしてくれた」と選手を讃えたのは長谷川監督だ。日本代表の指揮官がスタンドで見守った一戦で、両チームの代表組のパフォーマンスが勝負の明暗を分けた。(下薗 昌記)