劇的な今季初の逆転勝利ではあったが、試合後の仙台の選手たちからは反省の弁が多く聞かれた。0-1の点差以上に劣勢だった前半をはじめとして、内容面では課題のほうが多い試合だった。
無失点こそ最良。しかし失点してしまった以上、2失点目を喫しないことに気持ちを切り替えることが重要となる。それは、開始26分間で瞬く間に3失点を重ねたナビスコカップ第2節・名古屋戦(2●3)の反省を生かす機会が、早速訪れたということだった。すぐに同点弾を狙って前掛かりになるというのも一つの手だった。しかしこの日の仙台は焦らずじっくり0-1で時間を進めることを選んだ。「バタバタせずに行こう」。そう言い合った選手たちは、まずは2失点目をしないことで意思を統一。それでも少なからずピンチになったが、あるときはGK六反のファインセーブで、またあるときは相手シュートがポストに当たる幸運で、切り抜けた。「一発で決めてくれる選手がいるので、後ろはやはりバランスを崩さずに、“早く追い付く”というより“ジワリジワリと追い付く”」(六反)。その我慢のゲーム運びは無駄にはならなかった。
試合二日前の2日に、ベテラン・野沢が何気なく発した一言が興味深い。
「名古屋戦で短い時間に3失点したように、課題も多いですよ。でも、試合を重ねたら重ねたぶん、確かに手ごたえを得ているんです」
課題も多く、不格好な試合ながら、勝ち点3を得た清水戦。まだ荒削りな15年版の仙台はその手ごたえを持って、課題を解決し、さらに成長を続けたい。それが続けば六反の「ひょっとしたら今日の試合が、今年のターニングポイントになるかもしれない」という言葉を、現実にできる。(板垣 晴朗)