京都にまったく仕事をさせず、勝ち点3を得る
朝から雨が降り続いた。西京極のピッチは水を含み、水たまりもそこかしこにできていた。試合前、コーチ陣とともにピッチを歩いた千葉・関塚監督は、「グラウンダーのパスはどこで止まるか分からないな」と感じたという。アウェイの指揮官は選手たちに、「後ろ向きのプレー、自陣での横パスとバックパス」を禁じ、「シンプルにゴールへ向かう」ように指示した。
立ち上がりはピッチ状態もそう悪くなかった。京都は中盤でボールをつなぎ、4分にFKからダニエル・ロビーニョのヘッド、6分に縦パスから中央に走り込んだ宮吉の左足が千葉ゴールを脅かした。しかし徐々に雨足が強まると、ピッチに水が浮き、足を滑らせる選手が続出。グラウンダーのパスは止まり、ドリブルはボールが置いていかれ、飛び出したGKがボールを抱えたままペナルティーエリア外まで滑ってハンドを取られる珍事さえあった。
結果、互いにロングボールを蹴り、落下点で奪い合う展開となったが、そこを制したのは千葉だった。「大きく蹴り出したときは全員がしっかり押し上げた。そこが間延びしていた京都との違い」と、古巣を相手に佐藤勇は胸を張った。15分に中村のFKをキム・ヒョヌンが押し込んで先制すると、その後は「割り切って、敵陣でプレーするサッカー」(佐藤)を徹底し、ゲームをコントロールした。
ベンチの采配も当たった。52分に「石櫃のスピードと右足をしっかり抑えたい」(関塚監督)と左サイドハーフに投入した田中が、直後の54分に左足クロスでネイツ・ペチュニクの追加点をアシスト。後半、ほとんどチャンスのなかった京都・和田監督は「SBの裏にボールをボールを流し込むのが狙いだったが、千葉の中盤のプレッシャーが厳しく、なかなかそこにボールがいかなかった」と肩を落とした。したたかに、かつ激しくファイトした千葉が、3連戦最後の雨中の消耗戦で大きな勝ち点3を手にした。(芥川 和久)