大宮は次節の大一番を前に収穫の多いゲームに
中2日、中3日と続いた3連戦の影響は、ピッチ上に確実に表れた。熊本の小野監督が「こちらの攻撃面で入り口は作らせてもらっていた」と振り返ったように、前半の大宮は守備時に前線からの規制が効かず、そこで生まれたズレを中盤で利用される状況に陥っていた。「その状況でアンマッチなシステムならば、決定的なシーンを作られるのは当たり前だと思っていた」(渋谷監督)。案の定、前半だけで熊本に3度の決定機を与え、不用意なボールロストが目立ったことで自分たちの時間を作ることに苦労することとなってしまった。
大宮は良いところのない前半を終え、後半から金澤に代えて横山を投入。チームとしても攻守における意識を再確認したことで、形成は逆転する。後半開始早々に横山が中盤でのボール奪取からチャンスを演出すると、51分には泉澤が裏に出したボールからムルジャが持ち込んで先制点を奪った。渋谷監督は「ラインを下げず、ボールホルダーにしっかりとプレッシャーに行くということをやれば、ああいう状態になるというのも分かっていた。それができるかできないかの世界だった」と語る。
やるべきことをやれるようになった大宮は地力を発揮し始め、前半とは打って変わって安定した試合運びを実現。73分に左CKから横山がヘディングを決めて2-0とすると、残り時間は熊本の攻撃を危なげなくシャットアウトして勝ち点3を積み上げた。
前半の不出来は反省材料だが、初先発の大山が活躍を見せ、ムルジャが今季初得点を挙げるなど、大宮には少なくない収穫もある。次節の大一番・千葉戦を前に、今後への足がかりを得る試合となった。(片村 光博)