両チームとも、先発の選手を直近のリーグ戦から入れ替えて臨んだ一戦。どちらも、無失点に抑えながら攻撃面で決め手を欠いた。
押し込む時間帯が多かったホームの仙台にとっては、なおのこと勝ち点3を取りたかった一戦だった。15本のシュートが空砲に終わったことは反省材料だが、新たな選手の組み合わせが今後の戦いの選択肢を増やしたことは収穫になった。
その一つが、右サイドのコンビネーションである。仙台は菅井に続き蜂須賀も負傷し、右SBが緊急事態に陥った。そこでこの日は多々良が移籍後初先発を果たした。
多々良は前半については「いま一つ乗り切れなかった」と自己評価したが、堅実な守備で貢献。後半には同サイドの茂木との連係が円滑になり、ここに奥埜やウイルソンといったFWも加えて攻撃でも存在感を発揮した。神戸のネルシーニョ監督もこの右サイドを抑えるため、対面する選手を二人交代させるなど修正を余儀なくされた。「我慢するところは我慢して、危なげなく90分間プレーしてくれた」と渡邉監督も新たな右サイドのコンビネーションを評価。勝ち点は『1』にとどまったが、こうした収穫を今後につなげたい。(板垣 晴朗)