■川崎フロンターレ
上昇気流に乗り始めた川崎F。“ ミラーゲーム”をしかける可能性も
ナビスコカップ初戦ではホームで先制も、その後は為す術なく1-3で名古屋に敗戦。続くJ1・1st第3節では昇格組の山形に初白星(0●1)を許し、引き立て役となった。不穏な空気が漂ったのは間違いない。“今季も対策を練られたらここまでか”。そう思われたかもしれない。しかし、もう敗戦は許されないという状況で臨んだ第4節の新潟戦(4○1)は持ち前の攻撃陣が機能し4得点を記録しただけでなく、「球際の守備で激しく行けた」(角田)。1失点は大きな反省材料だが、攻守にチームの色を示せたことの大きさが勝る。そして中3日で迎えたナビスコカップ・第3節の清水戦でも主体的にボールを持って動かすことを貫きとおし、2-0の完勝を収めた。今週末は再び中3日でリーグ戦に戻るが、この流れを継続させて是が非でも勝ち点3を奪いたいところだ。
その重要な一戦の相手は、これまで幾多の名勝負を繰り広げてきた浦和。ともに目指すモノは優勝にほかならず、ライバルを直接“叩いて”得られる勝ち点3は、順位表に加算される以上の大きな意味があることは言うまでもない。
だが、そんな中で川崎Fを取り巻くのは良い出来事ばかりではない。8日の清水戦で杉本が負傷交代し、今節については不透明な部分がある。良い流れで来ている中で、そのピースが欠けることは痛い。
そういった状況下でポイントとなるのが[3-4-2-1]の是非だ。昨季、等々力での浦和戦で逆転勝利を収めた際には、いわゆる“ミラーゲーム”をしかけて勝利を収めた。「守備になると、4(バック)だとハマらない」と中村も語っており、負傷者が出る中、どんなシステムでこの一戦に臨むのか。川崎Fの“出方”に大いに注目である。(竹中 玲央奈)
■浦和レッズ
圧倒的に分が悪い川崎Fを相手に、攻め勝って首位の力を見せ付けたい
リーグ戦4戦で3勝1分。開幕から立ち続けた“首位”に“単独”が付いて臨む一戦の相手は、浦和にとってライバルと呼ぶにふさわしい川崎Fだ。
何度も言い尽くされていることだが、浦和、もといペトロヴィッチ監督は川崎Fとの対戦成績で圧倒的に分が悪い。槙野は広島時代の経験も含めて、「良いイメージはない。等々力のゲームはあまり勝った記憶がないぐらいで、鬼門と言われる場所かもしれない」と話した。昨季は現体制として初めて、ペトロヴィッチ監督に限っては広島時代も含めて初めてリーグ戦での川崎F戦勝利をホームで飾ったが、等々力での試合は逆転負けを喫した。
ただ、昨季の2試合は浦和にとって指針となるべき試合だった。勝利した埼スタでの試合はボールを支配する時間もありながら、劣勢とも言える時間帯でしっかりと耐え、得点を奪った。敗れた等々力での試合は、立ち上がりで1-1になったあと、優位に進めた時間帯に得点を奪えず、また耐えるべき時間で耐えることができなかった。浦和にとって何をすれば結果を得られるのか、またそうでないのかが凝縮されていたのが過去の川崎F戦。もちろん、今回指針とするのは勝利したホームでの試合だ。
首位に立っていること、タイトルを目指していることを考えれば、最も重要なのは結果だ。ただ、「お互いに良い攻め合いができたら」と柏木が言うように、選手にとっては引いてくる相手が多い中で、川崎F戦は攻め合いができる試合であり、見る側にとってもそれを期待する試合だ。ACLで思うような結果を残せていないことは避けられない事実だが、国内ではトップに立っていることもまた事実。その力を川崎Fという相手にこそ見せ付けたい。(菊地 正典)