第6節が終わって、わずか1勝。結果が出ずに苦しんでいた水戸だが、内容に関しては「数試合前から手ごたえを感じていた」と馬場が振り返るように、徐々に調子を上げていた。特に攻撃的な守備の精度は試合を重ねるごとに増しており、「ゴールを守る守備ならば引いて守ればいい。でも、われわれはゴールにつながる守備をする」という指揮官の哲学は着実にチームへ浸透していた。
今節も水戸は積極的だった。徳島の最終ラインに徹底的にプレスを掛けてビルドアップを封じ込めると、高い位置でのボール奪取を繰り返して試合を優位に進めた。ただ、その先が今までと異なった。今節に向けて徹底して取り組んだのがFW3枚のコンビネーションの確認。それが生きた。前線の3人の流動的な動きで徳島DFを翻ろうし、水戸の武器であるカウンターはかつてないほど威力を発揮した。33分、37分、60分、水戸が奪った3得点はいずれも高い位置でのボール奪取からのショートカウンターによるモノ。これまでなかなか奪えなかったゴールが面白いように決まったのも、前線の3人の動きがかみ合ったことが大きかった。
積極的な守備を貫きながら無失点。「やられたというシーンはなかった」と指揮官が振り返るほどの完勝を収めた。自分たちのサッカーへの自信を深める価値ある1勝となったことは間違いない。(佐藤 拓也)