■浦和レッズ
前線のコンビネーションに向上の兆し
攻撃が機能して組織的な守備を崩せるか。浦和にとって横浜FMは決して得意な相手ではない。「監督が代わってやり方もメンバーも少し代わっているし、やってみないと分からない」(槙野)が、過去の横浜FM戦はやはり相手の組織的な守備を崩すことに苦労していた。それをいかに崩すかが大きなポイントになるだろう。
攻撃陣では前節の川崎F戦(1△1)で石原が負傷交代した。手術するかどうかを含めた詳細は腫れが引いてからの判断となるが、右ひざじん帯損傷で長期離脱が濃厚。興梠も状態は先週の「30%」から「50%」に上がっているようだが、復帰までにはまだしばらく時間がかかりそうな様子だ。
その一方、前線のコンビネーションは向上の兆しが見えている。16日の練習ではメンバーをシャッフルしたが、17日の練習でビブス組に入った梅崎、武藤、ズラタンはワンタッチ制限の中でも連動した動きを見せ、ボランチの柏木、阿部からのクサビのパスや裏を狙うパスも含めて攻撃が活性化していた。「試合でも違いを見せられるかどうか」(ズラタン)が最も重要だが、練習で良い形が増えている状況は間違いなくポジティブだ。
昨季の横浜FM戦は2戦とも勝利。特に13年まで6試合続いていたホーム・横浜FM戦でのリーグ戦連敗を止めて悪いイメージを拭い去ることはできた。アウェイの試合に関しても、結果として優勝できなかったが、シーズン終盤のJ1第31節(1○0)に関根がゴールを決めて勝利したことはその後に大きな期待を持たせる結果となった。現在もリーグ戦は3勝2分で首位タイだが、内容を含めれば決して「良いスタートとは言えない」(西川)。それでも我慢しながら手にした前節の勝ち点1を価値あるものにできるかどうか。それはホームでしっかり勝ち点3を得られるかに懸かっている。(菊地 正典)
■横浜Fマリノス
[4-1-4-1]に5バック。さまざまな策を用意
横浜FMの先発構成は昨季までの主力選手が中心だ。ただし指揮を執る監督が代わったことで試合ごとに対策を練り直している。「相手のスタイルや力関係によって戦い方が変わる」とエリク・モンバエルツ監督。攻撃と守備でシステム変更する浦和に対して、どのように戦うかが今節のポイントになる。
15日のトレーニングでは相手の最終ラインにプレッシャーを掛ける守りを実践した。しかし、浦和の洗練されたポゼッションに対して深追いは禁物だろう。1トップに入るであろう伊藤がどの位置からプレスをスタートさせるか。ファーストDFのポジショニングが全体の方向性を決めるのは間違いない。
練習ではファビオをアンカー気味に配置し、その前方で三門と喜田を並べる[4-1-4-1]に近い布陣を試した。モンバエルツ監督は「守備に関してもいくつかのオプションを使い分けることが大事」と話し、状況によっては自陣のバイタルエリアに人数を割くシステムを採用するかもしれない。ただし不慣れな布陣のため、あくまで策の一つという見方が正しい。
押し込まれた場面での守備は、ボールサイドと逆のサイドMFが最終ラインに入り、あえて5バック気味になる形も訓練していた。しかしながら攻撃に特長を持つ齋藤とアデミウソンにとっては不得手な仕事になってしまうため得策とは思えない。試合までに残された17日のトレーニングとミーティングで何を選択するか、決定権を持つのは指揮官である。
ただし実行するのはピッチに立つ選手たちだ。浦和についての知識量も、新たに就任したフランス人監督より実際に体感している選手たちのほうがはるかに多い。栗原は「浦和に対しての戦い方はある程度分かっている」と自信をのぞかせる。中澤は「結果がすべて。結果を出せば問題ない」と力強く言い切る。守備を仕切る両CBの言葉は頼もしい限り。堅守・横浜FMは簡単にゴールを割らせない。(藤井 雅彦)