■愛媛FC
昨季、湘南を倒した再現なるか。シビアに相手の良さを消す
3連敗の苦境を乗り越え、前節・群馬戦(1○0)で今季初の連勝を達成。一転して好調の兆しが見えてきたタイミングで首位・千葉をホームに迎える。
千葉が非常に難しい相手であることは間違いない。エース・河原は「J2では群を抜いている」と強く警戒し、明らかな格上であることを認識している。しかし、「リスペクトし過ぎないことも大事」とも言う。自らをチャレンジャーとして明確に認識できているがゆえに、思い切って千葉にぶつかっていけることをポジティブに考えることもできる。また、愛媛としては“群を抜いて”強い相手との対戦は、モチベーションが上がる要素にもなる。そういう意味では千葉が前節・大宮戦で勝利を挙げ、今季無敗のまま愛媛のホームにやって来ることは、さらなるモチベーションアップにつながっているはずだ。
こうした同じシチュエーションは昨季にもあった。連敗のあと、調子を持ち直してようやくその年初めての連勝を遂げたときに、ニンスタにやって来たのは開幕14連勝中の湘南。高い集中力とチャレンジ精神で“巨人”を撃破している。もちろん、その実績があるから今節でも同じ結果に導かれると言うのは乱暴だ。だが、少なくとも千葉に対しても同じようなメンタリティーで臨めることは想像に難しくない。
とはいえ、いまの千葉は気持ちだけで攻略できる相手ではない。木山監督も「(自分たちがやりたいことの)すべてができるゲームではない。捨てるべきところは捨ててやることも必要」とある程度の割り切りも必要だと話す。自らのストロングポイントを出す前に、千葉のストロングポイントを消す作業が優先される。その段階を踏んでから、勝利への糸口をつかんでいきたいところだ。(松本 隆志)
■ジェフユナイテッド千葉
切り替えの速さと、縦への攻撃。相手がどこであろうと変わらない
前節で大宮に2-0で完勝し、3試合ぶりに首位に立った千葉が愛媛に乗り込む。J2通算対戦成績は8勝2分と相性は良いが、「それは去年までのこと」(佐藤勇)。気を引き締め直す理由の一つに、愛媛の指揮官、12年に千葉を率いた木山隆之監督の存在がある。
木山監督のサッカーのイメージを、彼を知る多くの選手が「ポゼッション」と答えた。実際、愛媛はここまでパス数でJ2トップというデータがある。しかし、木山監督時代に得点を重ねた田中は「自分が得点を最も奪ったのは、ショートカウンターからだったはず」と、縦に速い攻撃への警鐘を鳴らす。まずはカウンターを狙い、難しければポゼッションに切り替える、柔軟な戦い方が木山監督らしさだという。「そこはウチも同じ。どちらが主導権を握るかがポイント。どんどん相手の背後に走り込んでボールを出して、奪われてもそこからプレッシャーに行く切り替えの速さで上回りたい」と、谷澤の負傷で先発起用の可能性もある田中は言葉に力を込めた。
一方で、自陣での空中戦数で愛媛が1位というデータもある。愛媛がそれだけ引いて、相手にクロスを許しているということだが、ヘタなはじき返され方をすると一気にカウンターを食らうということでもある。15日の練習では、愛媛の守備時の5バックに対して「どう数的優位を作って崩し、シュートまで持っていくか」(佐藤勇)に取り組んだ。同時に守備陣は、「攻めているときのリスクマネジメント。変な取られ方をしたとき、一瞬のところに注意」(大岩)を肝に銘じる。心強いのは、かつての指揮官を相手に「やりにくさを感じることはない」と、誰もが口をそろえたことだ。「自分たちのサッカーができれば勝てる」(岡本)。その自信が現在のチームには満ちている。(芥川 和久)