今節を終えて未だ10位の札幌。しかしながら、この水戸戦での勝利は札幌が持つポテンシャル、そして充実した選手層をあらためて示すものだった。
4戦未勝利中でのホームゲームという重圧のある一戦ながら、「水戸はスピードのあるカウンターが武器なので」とバルバリッチ監督はベテラン河合を先発から外し、若い櫛引を中央のDFに抜擢。櫛引にとっては「初めて」という状況。そしてその人選が見事にハマり前節、徳島から3得点を挙げた水戸を零封することに成功した。
攻撃面に目を向けると、この試合は今季5得点のエース・ナザリトが出場停止。そのポジションには都倉が起用されたが、見事に結果を出した。決定機の数だけで言えば水戸が完全に上回っていたが、日本人離れした身体能力を生かし、「ミスキックだった」とアシストした福森本人が認めたクロスをダイナミックにゴールへと叩き込んだのである。数多くあったチャンスをフイにした水戸FW陣とのクオリティーの差を、まざまざと見せつけた格好だ。
前述したように、この勝利をもってしても未だ10位と上位から距離はある。だが、この勝ち方を見れば誰もが札幌の今後の浮上を予見してしまう。そんな勝ち方だった。(斉藤 宏則)