試合が動いたのは開始2分のこと。辻尾が送ったフリーキックのこぼれ球を拾った秋葉が右足で落ち着いて流し込む。この先制点が、金沢の戦い方をいっそう明確なモノにした。この試合、金沢の森下監督はMF星野を4試合ぶりに先発で起用。中盤から前の形もそれまでの[4-4-2]からアレンジを加えているが、早い時間にリードを奪ったことによって「よりしっかりした守備の中でカウンターを意識した戦いができた」と振り返っている。
その言葉どおり、熊本にボールを握らせながら前後もコンパクトに保った強固なブロックを作り、スペースを与えない。一方の熊本も徐々にサイドを起点にした展開から得点機をうかがうが、最後のアイディアに乏しく、また精度の低さもあって1点が奪えない状態。「フィニッシュのイメージを共有しよう」という小野監督のハーフタイムのコメントは、ネットを揺らす気配が希薄だったことを意味している。
金沢はさらに68分、清原が追加点を挙げ、熊本の反撃を抑えて6連勝で2位をキープした。だが秋葉は言う。「まだどうなるか分からないし、積み重ねが(シーズンの)最後に来るので、一戦一戦大事に戦いたい」。金沢は謙虚な姿勢で、これからも勝ち点を積み上げていく。(井芹 貴志)