開始から間もない4分、横浜FMは前節の湘南戦を再現するようなダイレクトプレーから、伊藤がファーストシュートでゴールネットを揺らす。リーグ戦での連勝に向けてこれ以上ないスタートを切った。
しかし、トリコロールの見せ場はそれだけに終わった。多くの時間帯は広島がボールを保持し、横浜FMは自陣深くまで下がり、ボールを奪ってもミスが頻発し、再び広島の攻撃が始まる。最終ラインの防波堤として懸命に守った中澤は「相手ボールの時間が長過ぎた。今日は相手が楽しそうだった」と唇をかんだ。
27分にドウグラスに同点ゴールを許すと、後半に入って66分にGK榎本のキャッチミスを佐藤に押し込まれた。後半からシステムを[4-1-4-1]に変更しても主導権を握れず、中村やラフィーニャの投入も効果的に働かない。ボール奪取能力という特長を発揮できなかったボランチの喜田が「守備で主導権を握れなかったことが難しい試合になった原因」と話したように、常に後手に回る展開では苦しかった。
いま一つ波に乗り切れない横浜FMは1stステージの約半分となる8試合を終えて、早くも3敗目を喫した。首位をひた走る浦和との勝ち点差は『9』に開き、優勝争いに絡むことが難しくなった。(藤井 雅彦)