試合を決めたのは、主将・松下裕樹の一撃だった。
群馬は立ち上がりからボールを支配しゴールへと迫るが、讃岐の守備ブロックを崩せずに時間を消費する。バイタルエリア中央に2枚のラインを敷く讃岐の守備は寄せが甘かったが、群馬はそれを突破できずにイヤな展開になりかけていた。
そんな相手を引き出すための選択肢として、群馬はミドルシュートを意識。24分、アクレイソンが鋭いシュートを放って相手を脅かすと、それを形にしたのが松下だった。41分、ゴールやや左約30mでボールを受けると、ダイレクトで右足を振り抜く。アウトにかかったボールはGK清水の手の先を抜けてゴール右スミへと収まった。「力を抜いてうまく捕えることができた。イメージどおりの軌道でゴールへ入った」(松下)。
リードした群馬は後半、江坂を1トップに配置しカウンターから追加点を狙う。70分過ぎからパワープレーをしかけてきた讃岐に押し込まれるシーンもあったが、決死の守備ではね返して零封。第10節にしてホーム初勝利を挙げた。
讃岐との下位対決を制した群馬はキックオフ直前、フロントを含めたクラブスタッフがロッカールームに入り、全員で円陣を組んでゲームへ臨んだという。「今日は絶対に負けられない試合だった。この勝利はチームのきっかけになる」(服部監督)。松下が決めた決勝点の価値は、勝ち点3以上の意味を持つ。(藺藤 心)