5戦連続無得点で5連敗。この試合を迎えるまで勝ち点差2で最下位だった岐阜が勝利し、ついに熊本は最下位に転落した。長いトンネルの出口はまだ見えない。
それでもゲーム全体をとおして見れば、前節の金沢戦(0○2)と比較しても、あるいは連敗中のそのほかの試合と比較しても、前への積極性や展開のダイナミズム、球際の激しさなどは表現されていた。36分にはパフォーマンスの上がらなかった嶋田を下げて巻を投入するなど、今まで以上にベンチの動きも早かった。
しかし、やはり立ち上がりに許した先制点、そしてFKから与えた2点目と、セットプレーでの失点が続いていることがメンタルにも大きく影を落とす。後半の2失点は点を取りに出て行った結果ではあるが、深いエリアまでの相手の侵入とクロス、そして最後のシュートと、どこかの段階で対応できていれば防げる可能性はあったモノだ。
順位が示すとおり、チーム状態が底にあるいま、あらゆる要素を客観的に見直すことも必要ではないか。システムや戦術に限らず、たとえばキックやコントロールの一つひとつを正確に、かつクイックに行うこと。守備時の体の向きや間合いの取り方。さらには、パスを出したら動く、奪われたら責任を持って追うといった言わば原則まで含めて、である。
目先の勝ち点を優先するのではなく、戦い方を貫くことでチームとしての成長を目指す以上、土台が揺らいでいては堅牢な構造物は完成しない。大きな試練を突き付けられている状況だからこそ、また自信を取り戻すためにも、足元を確かめたい。(井芹 貴志)