昇格候補のライバルを相手に、苦しい中で保ち続けた戦う姿勢
磐田にとってはギリギリのところで踏ん張り、手にした勝利だった。主導権を握り始めたのは、59分の松浦の投入から。徐々にルーズになってきたC大阪の守備にも助けられ、敵陣でパスがつながるようになる。そして、第9節・千葉戦(2○0)に続き、またしてもジェイが試合の流れを大きく変えた。0-1で迎えた69分。宮崎のスルーパスに反応すると、ゴール左から反転しつつ左足を一閃。強烈なシュートを逆サイドのネットに突き刺した。「C大阪にはフォルランがいるけど、ウチにはジェイがいる」とは小林。この試合、6本のシュートを放ったフォルランに対し、ジェイはこの1本のみ。「ストライカーにとって大事なことはチャンスを逃さないこと」と語る助っ人が、ここ一番で勝負強さを発揮した。
試合後、パウロ・アウトゥオリ監督が「われわれは失点後、下を向いてしまった」と悔やんだように、C大阪のペースダウンもあり、磐田はさらに攻勢を強める。決勝ゴールは88分。小林のクロスをアダイウトンが頭で豪快に叩き込み、勝ち越しに成功した。
結果的に勝利を収めた磐田だが、苦しい展開だった。名波監督は「背後に出て来るボール1本でピンチになるという場面が2、3回あった。まだまだ発展途上」と語る。前節・札幌戦(0●3)の敗因となった最終ラインの背後のスペースをこの試合でも突かれ、15本のシュートを打たれた。前半終了間際には山口のクロスを伊野波がクリアし切れず、オウンゴール。それでも集中力を切らさなかった。「チームとして戦う姿勢を最後まで見せることができた」とアダイウトン。3試合連続で先制を許すことになったが、辛抱強く試合を運び、磐田が敵地での逆転勝利を呼び込んだ。(南間 健治)