飛車角抜きの戦いを余儀なくされた新潟が、かろうじて勝ち点1を拾った。
警告累積で出場停止のレオ・シルバに加えて、ラファエル・シルバが急きょ欠場。スクランブルとなった新潟だが、二人の穴を埋めるのは容易い作業ではなかった。タフに守る山形守備網をはがせずリズムを作り出すことができない。山崎、鈴木が単発でシュートを見舞ったものの、チームとしての形を作るシーンは少なく、前半をスコアレスで折り返す。後半もゲームの大勢は変わらなかった。山形のプレスが弱まったぶんだけ新潟がボールを保持し、山形陣内でゲームを進めたが、そこにワナがあった。60分、鈴木の横パスをカットされると松岡に左サイドをえぐられてCKを献上。それを林に決められて1点ビハインドでゲーム終盤へと向かう。追い詰められた新潟はロスタイムの91分に成岡が同点ゴールをねじ込み、敗戦こそ逃れた。だが、試合後の選手たちに笑顔はなかった。
「(二人がいなくても)十分にやれると思っていたが本来のプレーが出せなかった」(柳下監督)。消化不良のドローは、欠場した二人の存在の大きさをくっきりと映し出していた。この現実を受け止めることが、低迷するチームに突き付けられた課題だ。(藺藤 心)