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[ACL]鹿島、うまいだけでは足りない。強くなれ鹿島

2015/5/8 14:14

勝てばラウンド16に進めた鹿島だが、ホームで“軌跡”を起こすことはできず



 鹿島がカシマスタジアムで勝てない。“魔物が棲む”とさえ恐れられたのはいまや昔。昨季はリーグ戦10敗中ホームで7敗。今季はすでに公式戦で8敗も喫していることも驚きだが、そのうち5つがホームでの敗戦。サポーターが憤るのも無理はない。

 試合後、クラブに説明を求めるサポーターからは「ホームってなんなんだよ!」、「今日の応援見ただろ!」という声が飛んでいた。トニーニョ・セレーゾ監督も「期待してくれた多くのサポーターの応援や声援を見ていてとても感動した」と言及したとおり、2万人近くの観客が作ったスタジアムの雰囲気はここ最近の中では一番のモノだった。それだけに、ここでACLという大会から去ることは大きな落胆を残した。

 とはいえ、勝てない理由は単純だ。それだけの力がないから勝てないのである。クラブはセレーゾ体制3年目を“数多くの選手たちが受け継いできた伝統を新生アントラーズが継承していけるのか資質や資格が問われるシーズン”として位置付け、ここ3年で推し進めてきた世代交代の結果を残す年としてきた。しかし、ポジションを与えられた選手たちはクラブほど危機感を持っていなかったと言わざるを得ない。この敗戦だけでなく、その前に行われた明治安田J1・1st第9節・甲府戦(0●1)のあまりに不甲斐ない内容が、そのことを示していた。

 強かった鹿島はもういない。カシマスタジアムで勝てなかったチームがいくつも勝利を収めるようになり、ここでプレーすることを恐れる相手はもういないのだ。数々の伝説はもうなんの力も貸してくれない。

 しかし、道はある。伝統を継承する資格がある者は、自ら伝説を作る力がある者だけだ。かつての3連覇メンバーたちも、5年もタイトルから遠ざかり、それ以前の鹿島の歴史と伝統に押しつぶされそうになりながら、それに抗い、伝説を作った。

 勝つには強くなるしかない。うまくなるだけでは足りない。(田中 滋)

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