前半は完璧。後半は相手を受け止めて突き放す
5連戦を締めくくる一戦を、大宮は“強者の戦い”で制圧した。
立ち上がりはボールの落ち着かない展開となったものの、大宮は徐々にボール保持の時間を増やし、試合を自分たちのペースに持ち込む。左右に大きく張り出した両SBを使って揺さぶりをかけると、16分には左サイドを抜けた和田のクロスに横谷が頭で合わせて先制点を奪取した。「幅を使ったダイナミックな展開ができて、最終的にクロスから点が入った。意図したことができた」と渋谷監督。
その後も大宮はポゼッションを続け、奪われても素早い切り替えでボールを回収。36分、39分にはいずれも短い距離のコンビネーションプレーから完璧に裏を取り、渡部、泉澤が決定機を迎えた。「前半はパーフェクトに近いくらいボールを運んで、決定的なシーンもあった」と渋谷監督は胸を張る。ただ、「結果として1点しか入らなかった。本来なら仕留めなきゃいけない」ことも事実だった。
決めるべきところで決めなければ、得てして厳しい展開が待っている。後半、ビハインドを挽回すべくパワーを掛けてきた群馬に対して、大宮は劣勢に回った。ただ、大宮に焦りはなかった。
「リスクはかけず、守備をしっかりして、点を取れたら取ると考えて、みんなやっていた」(金澤)。時には水際での対応も強いられたが、それでも集中を切らすことなく守り続けた。そして試合終了間際の90分、カウンターから渡邉が裏に抜けると、最後は前半にビッグチャンスを逃した泉澤が名誉挽回の追加点を沈めた。
大宮は後半、確かに苦しかった。しかし、苦しい時間帯を意思統一の下で耐え切り、したたかに勝ち点3を手中に収めた。その姿からは、“強者”として挑戦者を退ける力強さが垣間見えた。(片村 光博)