連戦での失点の少なさは偶然ではない
連戦で喫した失点はわずか『1』。4勝1分という好成績の要因は堅守にある。セットした状態での堅牢さはもちろん、現在のチームには主導権を握られた時間帯でも耐え切る力がある。90分をとおして完璧なゲームはそう多くない。ある程度の劣勢な時間帯は覚悟して対応できている。
最終局面ではCBの高さと強さ、両SBの素早いカバーリング、GK加藤の反応速度などの個人能力も光るが、何よりクローズアップされるべきは全員が迷いなくボールにアタックできていること。最後まで体を張れているからこそ、シュートコースも限定され、加藤のファインセーブも引き出される。失点の少なさは偶然ではない。
まさに“総力戦”。抜擢された選手が活躍
使い古された感もある“総力戦”という言葉だが、今回の連戦での大宮にはピッタリの表現だ。
ラスト2試合こそ同じメンバーで臨んだが、それまでは毎試合違うメンバーが先発に名を連ねた。そして移籍後初先発で結果を残した播戸に代表されるように、先発に抜擢された選手や途中出場の選手の活躍が目立った。負傷と出場停止で欠場者は少なくなかったが、出場した選手が代役以上の活躍を見せてチームに勢いをもたらした。
連戦に入る前から、大宮はメンバーを固定し過ぎずに多様な戦い方を模索してきた。選手層を生かすマネジメントが連戦で花開いた格好だ。ここで得た財産は今後の戦いにも生きてくるだろう。(片村 光博)