■清水エスパルス
3バックが機能すれば、あとは大前が締めてくれる
つい先日まで“リーグ戦9試合未勝利”だったのが、前節の勝利で一夜にして“リーグ戦4試合無敗”に変わった。終盤の9分間で3失点を喫した第8節・山形戦(3△3)からの3戦連続引き分けは、後ろに勝利が引っ付くことでネガティブな要素からポジティブな要素へと、オセロのようにひっくり返る。一つの勝利という事実は変わらないが、これまでの試合を含め印象は大きく違う。
しかし、大榎監督は「勝っても負けても、いつもと同じように取り組む。自分がうまくなるためだけにピッチに立つこと」と慎重な姿勢を崩さない。ここまでリーグ戦、ナビスコカップを含めても連勝はない。しかし、苦しんでつかんだ勝利のあとだからこそ、この言葉は選手たちにも響くだろう。
今節、いつもどおりの戦いを演じるには、出場停止のヤコヴィッチに代わって3バックに入る選手がカギになる。3バックにして一人ひとりの責任を明確化したぶん、個人の能力が問われることになった。つまり、ヤコヴィッチと同等の活躍が求められてしまう。ただ、そこさえうまく機能すれば、あとは2試合連続得点中の大前がいつものように最後を締めてくれるはず。リーグ戦連勝までの道筋は見えてきた。(田中 芳樹)
■横浜Fマリノス
今節は“トップ下の三門”で勝利を呼びこむ
2連勝で6位まで順位を上げた横浜FMが3連勝を狙う。最近2試合は相手のスタイルに対応するため[3-4-3]でキックオフを迎えたが、エリク・モンバエルツ監督は「相手に合わせ過ぎたくない。われわれのベースは[4-2-3-1]だ」と、あらためて強調し、清水戦では4バックに戻すことが濃厚だ。
システムが変わるのだから先発も再選考する必要がある。特に中盤中央の3枚は選手があふれており、今節は富澤が先発から外れて喜田がボランチに入る。そしてトップ下には本来ボランチの三門を起用する。いわゆる10番タイプでないのは明らかで、三門自身も「一列前だけどアグレッシブな姿勢はボランチのときと変わらない」と捉えている。
この起用法が示すようにポゼッションで主導権を握るのは難しい。ボールを奪ってからの縦に速い攻撃が基本線で、単独で局面を打開できるアデミウソンや齋藤がボールを持ったときに、いかにして変化を加えるか。個人技頼みの感は否めないが、相変わらず絶対的なゴールゲッターが不在だから仕方ない。
残り試合数と勝ち点の状況から1stステージでの上位進出は難しい。“日替わりメンバー”がモチベーションを高められるかが最大のポイントになる。(藤井 雅彦)