敵地ながら出足に勝り、主導権を握って3得点
中盤を中心に選手構成が変わっても、それぞれの役割を整理し、準備ができているかどうか。新潟と仙台の対戦は、その準備の差が勝敗を分けた。
新潟はこの試合を前に、攻守の要であるレオ・シルバが体調不良で離脱するアクシデントが発生。急きょ舞行龍をボランチで起用する形で臨んだが、中盤の距離感を見誤るなどしたミスが続いた。
一方の仙台は、前節・浦和戦(4△4)から先発起用されたキム・ミンテが攻守両面で推進力を加えた。そして渡邉監督はこれまでの新潟との対戦で相手のプレッシングに対して後手に回ってきた反省から、新潟対策としてパスの出し手と受け手のタイミングを整理。これによって迷いなく動き出しの一歩を踏み出せた仙台が、「先手を取れるシーンがあった」(渡邉監督)ことで試合の序盤を優位に進めた。
その準備と出足の良さを象徴したのが2得点を挙げた奥埜だった。「ボールを取ったあとの一つ目、二つ目のパスをうまくつなぐことができたら、相手のプレッシャーを外せると思っていた」という奥埜は、10分、競り合う金園の後ろに素早く走り込んで、先制点を記録。65分には相手の寄せが遅れた瞬間を見逃さず、鮮やかなシュートで2点目を決めた。
一方の新潟は、山本や小泉が前半途中から仙台のCBとSBの間のスペースを狙って突破やサイドチェンジでチャンスを作ったが、シュートを打つ前にコースを限定されたりミスしたりして、決められず。ハーフタイムに修正を施した仙台を崩せないうちに、ミスから78分、キム・ミンテのゴールを許した。
結果、仙台がリーグ戦では8戦ぶりの勝利にして、アウェイで約1年ぶりの勝利を手にした。(板垣 晴朗)