柏としてはパスの成功率の低い展開だったかもしれないが、それは意図のあるモノだった。「プレッシャーが掛かっていても(パスを)つける」(鈴木)ことが攻撃の狙いの一つだった。柏は湘南のタイトな守備から逃げないビルドアップを見せ、それが攻守の好循環を生んだ。「取られる位置が良かったと思っている。高い位置に(パスを)つけていたし、失ってもみんなが近い位置にいた」と鈴木が振り返るように、柏は高い位置からハメるファーストディフェンスが機能した。結果を見ても湘南のカウンターをおおよそ封じることに成功した。
攻撃のもう一つの狙いはエドゥアルドのロングキックから、クリスティアーノのパワーを引き出すこと。実際に右サイドの豪快な突破からチャンスを作る場面は多かった。しかし“形”は作れても、クリスティアーノはその先のクオリティーに難がある。「最後のクロスがあまり合わなかったり、誰かがプラスに入ってもマイナスにボールが来てしまったり」(工藤)という詰めの不足から、柏はフィニッシュ、ゴールまで持ち込めなかった。
リーグ戦に限ると柏はこれで3試合連続無得点。ホーム初勝利もお預けになった。(大島 和人)