千葉の決定機を耐えた金沢、自分たちの時間を作る
試合開始から千葉がスタジアムの雰囲気込みで金沢を押し込んでいく。1分、金井のクロスのこぼれ球を佐藤健がダイレクトシュート。これはクロスバーを叩いたが、千葉が開始早々決定機を作った。その後も金井のヘディングなどでゴールに迫る。ネイツ・ペチュニクの強さ、谷澤の独特なドリブル、中村のオーバーラップ。金沢は千葉に慣れるまで少し時間を要した。金沢は敵陣にボールを運ぶことさえままならず、「前半は相手の勢いに呑まれるというか、自分たちのサッカーができなかった」(水永)。
しかし、12分の場面が試合の分岐点だったのだろうか。千葉の左CK、キッカーはもちろん中村。これをペチュニクがドンピシャのヘッドで合わせたものの、原田と清原で何とかクリア。立ち上がりから千葉に何度か決定機を作られたが耐え抜いた。すると時間が経つにつれ、いつもの金沢が姿を現す。秋葉が危険の芽を事前に摘み取り、攻め急がずに山藤とボールを回し全体をコントロールする時間帯もあった。
試合が動いたのは60分、金沢のCKから。CKをキャッチしたGK高木のスローを受けた大岩が井出にパス。井出はスピードに乗ったドリブルでペナルティーエリア内に侵入し、らしいシュートを決めた。しかし、先制してから千葉の重心が下がった。中盤にスペースができ当然金沢はそこを使う。点を取りに行く金沢が一方的に押し込むようになりチャンスを量産。91分、太田のシュートに反応する形で辻が同点ゴールを奪った。その後、森本のヘッドはノーゴールの判定。
手に汗握る“フクアリの死闘”で勝ち点2を失った千葉。対する金沢は敵地ながら試合終盤に自分たちの時間を作り、残留へ向けてまた一歩前進した。(野中 拓也)