
絶望的な状況からここまで勝ち上がってきたG大阪。鬼門のラウンド16でも勝負強さを見せられるか
苦しい足取りで登ってきたG大阪。次戦のカギはエースのアウェイゴール
「首の皮一枚で戦って来た」。グループステージ突破を決めた直後の会見で、長谷川監督が漏らした言葉に象徴されるように、苦しい足取りだった。第3節を終え、わずか勝ち点1という絶体絶命の状況に追い込まれたG大阪。課せられたのは残り3試合での全勝だった。分岐点となったのは、Jリーグ勢が一度も勝利したことがないアウェイのブリーラム・ユナイテッド戦での劇的な逆転勝利。“魔境”で勝ち切った三冠王者は、これを機に本来の強さを見せ始め、結果的にグループステージを首位で通過した。
「次のステージに上がれば、グループステージとはまた違う難しさが出て来る」。現在のレギュラー陣で唯一、ACLの高みに上り詰めた経験を持つ遠藤は、決勝トーナメントの難しさを痛いほど知り尽くしている。09年からG大阪は3年連続、ラウンド16で敗退が続いている。当時は一発勝負だったが、鬼門として立ちはだかるのが8強の壁なのだ。
ホームアンドアウェイ方式が導入されてからG大阪にとって初めてのラウンド16で対戦するのはFCソウル。敵地で行われる初戦、「アウェイゴールが奪えるかもポイントになる」(長谷川監督)。勝てば最高の結果だが、得点を奪っての敗戦やドローならば2ndレグに優位な状況で挑める。カギを握るのは第6節・城南FC戦(2◯1)でも圧巻のプレーを見せた宇佐美だろう。奇しくもFCソウルは、09年のプロデビュー戦で記念すべき初ゴールを奪った相性の良い相手だ。「良いイメージはある」と話す和製エースも、「アウェイだからこそ、川崎F戦の前半のようにアグレッシブに行きたい」とアウェイゴールを意識する。
FCソウルのMFモリーナは城南FCに所属していた10年のラウンド16で2得点を奪い、G大阪を敗退に追いやっている。ゴール前の攻防でよりシビアさが求められる決勝トーナメント。180分間の神経戦がいよいよ幕を開ける。(下薗 昌記)