■FC東京
湿りがちな攻撃力を発揮して、ホームで悪い印象を払拭したい
意気込んで臨んだ一戦だっただけに、そのリバウンドは決して小さなモノではなかった。「浦和戦のダメージはある。サポーターの応援も伝わってきた。だからこそ本当に悔しい」(東)。J1・1st第12節浦和戦。首位攻防戦と注目を集めたその試合で、FC東京は1-4で大敗を喫した。監督、選手たちの口からこぞって「浦和は強かった」と出てきたほどの完敗劇。念願のタイトル獲得を目指してここまで戦ってきたチームは、一つの山場で谷底に突き落とされた。
ナビスコカップ第5節・甲府戦。現在A組のトップを走るFC東京は、この勢いで予選リーグ突破を決めたい。もちろんこの大会を勝ち進むための算段も大切だが、同時に今回はチームのリバウンドメンタリティーも試されている。大会が違うとはいえ、リーグ戦で浦和相手にコテンパンに叩かれた直後のホームゲーム。立て続けに低調な試合はできない。
週明けの練習では、主力組では徳永が疲労により別メニューとなりこの試合の欠場が濃厚だ。一方、浦和戦も強行出場となった武藤は練習メニューをこなしており、18日の練習ではシュートシーンで少し右ふくらはぎを痛める場面もあったが、本人は「大きな問題はない。大丈夫」と語る。連戦が続いているため疲労は蓄積されているが、出場か温存か、マッシモ・フィッカデンティ監督の判断が注目される。
また、練習後には(武藤を含む)若手と浦和戦で出場時間の短かった選手を集めて、攻撃パターンの特訓を行った。ここ2試合で1点と湿りがちな攻撃を強化するためとみられる。武藤や前田らFW陣も鋭いシュートでゴールネットを揺らしていただけに、試合でも同様の場面が期待される。この試合に勝利して、浦和戦の悪い印象を払拭したい。(西川 結城)
■ヴァンフォーレ甲府
甲府の未来のためにも若手の台頭は必要不可欠
16日に行われた明治安田J1・1st第12節・山形戦(2○0)に勝利したもののリーグ戦は依然最下位。ナビスコカップでもグループB最下位で予選リーグ突破が難しい状況にある。ただ、あとがない状況だけに思い切った戦いができるという見方もできる。
GMと兼任の佐久間新監督は、「非常に難しいが、残留争いと世代交代を同時にやらないといけない。ベテランに頼って残留しても来季はもっと厳しい。若い選手が出てくることを大切にしたい」という趣旨の話をしており、今節チャンスを与えられる若手の活躍は今後を考えても必要不可欠。伊東、下田の“伊豆半島コンビ”に、甲府アカデミーの期待の星・堀米、FWからウイングバックへのコンバートで可能性が広がった松本が、どれだけ積極なプレーを見せられるか注目したい。また同時に攻守の切り替え、カバーなど“責任を持ったプレー”ができるかも重要になる。具体的にはスピードとテクニックを兼備する伊東や直線的なスピードで圧倒できる松本がFC東京の質の高い守備陣相手にどれだけ通用するのかは興味があるし、プロになるまで「守備をほとんどしてこなかった」と言いながらも意外にも守備ができるところを見せている松本が武藤との1対1で抑えられるかなど見どころは満載。堀米と下田はシャドーとボランチで求められる役割は少し違うが、共通して求められるのは、ボールを失わず、うまくタメを作ってチームの攻撃の流れをコントロールし、決定的なパスでFW陣を生かせるどうか。そして最後は今季のJ1・1st第4節でも注目したFC東京U-18出身の畑尾。甲府のディフェンスラインのリーダー候補として3バックの真ん中を任させる中で、初コンビとなる口もたつ武闘派・渡邉とどう連係するのかはニヤニヤしながら注目したい。(松尾 潤)