■浦和レッズ
ここ3年間で4勝2分と相性の良い鹿島戦
8勝3分の負けなしで2位のG大阪に勝ち点4差をつけて首位をひた走る浦和。今回、埼スタに迎える鹿島には過去3年間で4勝2分と相性が良い。リーグ戦に限定すれば10年の第1節以降、9戦負けなし。それだけに「苦手意識はない」と多くの選手が口をそろえる。
首位攻防戦となった2日の1st第9節で昨季の3冠王者・G大阪を下し、前節はFC東京との首位攻防戦を4-1で制した。いまはいわば「良いときは何を言わなくてもしっかりできる」(宇賀神)状態であり、「一人ひとりが自分のプレーを徹底すればそれ以外は何もいらない」(柏木)。
ただ、それは裏を返せば、一人ひとりが自分のプレーを徹底しなければいけないということでもある。確かな自信を感じながらも、「慢心しない」(柏木)ことが一番大事である。それを理解し、「誰一人満足していない」(槙野)からこそ無敗を続けられている。だからこそ鹿島戦でも「どんな相手でも同じようにやる」(那須)。それはG大阪やFC東京に完勝したプレーを継続するという意味だ。攻守の切り替えを速くして全体をコンパクトにする。そのためにハードワークする。それは浦和の「生命線」(那須)だ。
苦手意識はない一方、8位の相手ながら鹿島は「どことやっても引けを取っていない」(那須)、「やり方はブレていないし洗練されている」(梅崎)。“侮れない相手”というのはチームの共通認識だ。ホームでの鹿島戦と言えば昨季、7試合続いた無失点記録が途切れてしまった試合(J1第17節・1△1)でもある。今回はホーム6戦全勝や開幕から11試合負けなしという記録を途切れさせるわけにはいかない。(菊地 正典)
■鹿島アントラーズ
ジネイの加入でカウンターに鋭さが増す
最後に勝ったのはもう5年も前のことになってしまった。対浦和は、リーグ戦9試合勝ちなし。埼玉スタジアムで勝ったのも3連覇を決めた09年最終節以来だ。そのとき決勝ゴールを決めた興梠は、いまや相手クラブのエースとして立ちふさがる。
ただ、鹿島は現在アウェイでリーグ戦3連勝中。ホームで勝てない鹿島がアウェイで勝てているのは、チーム全体で我慢する時間帯を共有できるからだろう。勝った3試合はいずれもはっきりと相手ペースになった時間があったが耐え切った。前節の広島に続き[3-4-2-1]への対策を念入りに積んではきたが、必ずうまくいかない時間帯が出てくる。相手ボランチの配球を妨げる役目を担う土居も「粘り強く戦えれば」と試合を展望した。
そう言えるのもカウンターの精度が高まっているからだろう。土居だけでなくカイオや遠藤の切り替えは速く、金崎もけがから復帰した。相手が前に出れば出るほど彼らの力は発揮される。さらにそれを生かすのがジネイ。強さと柔らかさを兼ね備えた長身FWは、初出場となった前節で早速非凡な才能を発揮。確かなキープ力で攻撃の起点となるだけでなく、ボックスプレーヤーらしくゴールも決めた。ほとんど情報がない浦和にとっては「どういう選手か分からないはず。相手はつかみづらい」(土居)存在となるだろう。競り合いにも体を張り、前線から献身的な守備も見せる。ジネイ自身も「次はクラシコ」とこの一戦の重要性は熟知しており、右足には自信を持っていることを明記したい。
ただ、我慢強く戦うために必要な守備の堅さに一抹の不安が残る。前節には、曽ケ端が大きなミスを犯しておりGKは誰になるのか不透明。安定した戦いには、GKが落ち着くことが先決だ。(田中 滋)