Feature 特集

[ACL]G大阪、圧巻の輝き。快勝劇を先導した青黒のエース

2015/5/22 14:23

二つのゴラッソでチームを勝利に導いた宇佐美。J1・1stでは得点ランクトップを走り、ACLでは3戦連発。その勢いは、とどまるところを知らない



“素晴らしい”後半。きっかけは倉田の投入


「正直代えようかなと思うくらい」。冗談めかした口調だったが、長谷川監督は宇佐美の前半のプレーをやや辛辣に振り返る。前半のG大阪は決して悪くなかった。チャンスこそ少なかったが、ボールを握り、ピンチも皆無に近かった。ただ青黒の戦士たちが“悪くない”から“素晴らしい”に変身したのは、ハーフタイム後だった。

 きっかけは倉田の投入だ。「良いポジションで受けて、はたく作業をしてくれる」(宇佐美)というリンクマンの起用で攻撃にリズムが生まれた。左SB藤春の飛び出しが引き出されるようになり、宇佐美も輝きを増す。05年、13歳のときにはMBC国際ユース大会決勝戦で5人抜きドリブルを見せた「思い出深いスタジアム」で、17歳、ACLでプロデビューを飾ったときの相手であるFCソウルに、宇佐美が圧巻のプレーを見せた。彼の先制弾は63分。G大阪は倉田、今野のパス交換から左を崩し、藤春が絶妙のクロスを送る。「マイナス気味のスペースに入ったほうが(ボールが)来やすい」という判断でニアに入っていた宇佐美は、フリーでボレーを合わせ、GKがほとんど反応できないゴラッソを叩き込む。宇佐美は86分にも、遠藤のパスから中央に切れ込み、トドメの3点目。DFに飛び込む間を与えず、コースを狙い済まして流し込む、心憎いシュートだった。

 宇佐美は4日前の明治安田J1・1st第12節・川崎F戦(1△1)で、全身の痙攣を起こして途中交代。今季はACL、代表と彼の体にかかる負荷が強まり、消耗も当然あるだろう。しかし長谷川監督は「コンディションが万全でない中でも、しっかりと結果が出せる。たくましくなってきている」と、そんな状況で示したパフォーマンスに宇佐美の成長を認める。

 主将の遠藤は「常に良い状態で臨むのは難しいが、高いところを目指してやっていきたい」と胸を張る。代表、ACLと“高み”を目指す者にはそれだけのハードルが課せられる。そんな中でも“やれる”ことを示した、G大阪と宇佐美の奮闘だった。(大島 和人)

EG 番記者取材速報

League リーグ・大会