1カ月以上も勝利を奪えなくても岡山は崩れなかった。8試合ぶりの勝利の味はあまり甘くなかったが、だからこそ味わい深くもある。今節の勝利はブレない芯の強さがもたらしたモノだった。
本州と四国をつなぐ瀬戸大橋の対岸にある両チームの対戦。昨季に歴史の始まった瀬戸大橋ダービーは両サポーターが盛り上がる中でキックオフを迎え、ホームの讃岐がペースを握る。讃岐はリトリートして守り、ボールを奪うと素早くカウンターに出て行く。やるべきことが明確な讃岐は、アンドレアが力強くボールをキープしてカウンターの起点となり、さまざまなセットプレーを駆使して岡山のゴールを脅かした。しかし、岡山は落ち着いていた。岩政を中心とした守備陣はどっしりと構え、カウンターを受けた際には誰もが長い距離を走って帰陣することをいとわない。敵陣で効果的なプレーを見せられなくても、岡山はやるべきことを見失っていなかった。
そして51分にオウンゴールでリードした岡山は、さらに集中力を高めた。攻撃はうまくいかず木島良が入って推進力の増した讃岐の攻撃を耐えることしかできなかったが、守護神・中林のビッグセーブもあって岡山は2試合連続の完封。
攻撃面に課題は多々あるが、やるべきことを疎かにせず奪った8試合ぶりの勝利は、岡山のこれからの歩みをさらにたくましくさせるに違いない。(寺田 弘幸)