大味な前半だった。両者ともに前からの相手のプレスを避けようとセーフティーなロングボールを前方に蹴り込み、相手の最終ラインに圧力を掛けていく。両者が挙げた得点も、そうして得たセットプレーから。17分、CKを得た岐阜が高地と難波のホットラインから先制点を奪えば、対する水戸は19分、船谷が直接FKから同点ゴールを突き刺した。岐阜にしてみれば“つなぐサッカー”が本来の狙いで、中盤を省略したパワフルな蹴り合いは本望ではなかったかもしれないが、リズムをつかむための判断でもある。水戸も同様で、後半につなげるための陣取り合戦だったところもある。
ところが、後半はどこか味気ない展開になった。両者ともに意図を持ってボールを細かくつなぐものの、体力の低下も影響し、ゴールに向かう迫力やエネルギーを欠いてしまう。後半の岐阜のシュート数は『3』、水戸は『2』。ゴールの匂いがしていたのは両軍併せて13本のシュートが飛んだ前半だったと言わざるを得ない。ややペースをつかんでいた岐阜にとって後半は組織として戦えたものの、「(つなぐサッカーで)チャンスを作っていくこと、チャンスを生かせるようにすること」(深谷)という課題が残った。
19位・岐阜と20位・水戸の下位直接対決。連敗しなかった両者にとって勝ち点1の意味は決して小さくないが、現在の順位を物語る痛み分けでもあった。(村本 裕太)