■浦和レッズ
目標はあくまで年間チャンピオン。それは勝ち点3を取った先にあるモノ
そのときは刻一刻と近付いている。3日の柏戦(3△3)で結果として勝利は逃したために、今節で自力での1stステージ優勝はなくなった。とはいえ、浦和が勝利してG大阪が敗れれば優勝が決まる。今節の優勝の可能性はまだ十分に残されている。
劇的な同点ゴールで引き分けに持ち込み、優勝にまた一歩近付きながらも、柏戦後は、選手たちに浮かれる様子はなかった。勝ち点1をポジティブに捉えつつも、口をつくのは反省。劣勢が続いた試合を引き分けに持ち込んだことは、チームとしての強さを感じさせるに十分だったが、一方で90分をとおして自分たちのサッカー、これまで結果を残してきた戦いができなかったことも事実だ。
その原因ははっきりしている。ミスが続いて試合を落ち着かせることができず、そしてミスが失点に直結したことだ。連戦によりチーム全体で練習するのはおそらく試合前日の1日だけになるだろうが、今までどおり選手間でしっかりコミュニケーションを取ることが重要だ。「試合で起きた問題を次の試合で改善し、良い結果を出せるというのが浦和の強み」(槙野)であることは常々口にしていることだが、その力をあらためて埼スタのピッチで証明したい。対戦相手の清水はまだ前半戦ながら17位と降格圏に沈むチームであり、ペトロヴィッチ監督就任以降、4勝1分1敗と分が良い相手。もちろん簡単に勝てる相手は存在しないが、ホームで首位に立つチームの力を見せ付けたい。
もちろん、「まだまだ(残りの)1stステージもあって、ナビスコカップもあって、2ndステージもある」(阿部)。目標があくまで年間チャンピオンであることを考えればあくまで通過点であり、どんな状況になっても目指すべきことは変わらない。ただ、「勝つだけ」(槙野)だ。この試合後に何が起きるか、それはあくまで勝ち点3を取ったあとに分かる。(菊地 正典)
■清水エスパルス
降格圏脱出へ。“今季の浦和に初めて土を付けたチーム”となれるか
清水にとっては特別な一戦ではない。清水の現状としては、前節・川崎F戦(5◯2)で打ち合いを制したが、「調子に乗らないこと。崖っぷちに変わりはない」と枝村が気を引き締めるように、順位は17位のまま。対戦相手がどこであっても、まずは勝ち点を積み重ねなくてはいけない状況だ。大榎監督も第13節を終えた時点で「残り4試合で降格圏を脱出すること」と、選手たちに確認していた。今節もその目標を達成するための1試合にすぎない。
その意味では、今節の勝利で大榎体制となってリーグ初の連勝を成し遂げることが、残り試合につながるだろう。それには、前節の5得点を含めリーグ3位タイの20得点を挙げている攻撃陣にチームを引っ張ってもらわなければいけない。「浦和はスキがないチーム」と大榎監督が警戒している中で、今週はナビスコカップもなく、1週間の準備期間があった。リーグ戦のメンバーが若返りをした前節、そこでつかんだ勢いのまま、今節も得点を量産して勝ち切りたいところだ。
昨季のアウェイ浦和戦に続き、また日本中の注目を浴びる試合になるかもしれない。昨季の対戦とはJリーグ史上初の無観客試合のこと。世間的な扱われ方を見ると、“浦和の相手”としか見られなかったところもあった。長沢のJ1初ゴールということを覚えているのは清水サポーターくらいかもしれない。それどころか、1-1の引き分けという結果ですら印象に残っていないのではないだろうか。
そして今節は、浦和の優勝が懸かったゲームになる。どうしても主語が浦和になってしまうのは仕方がないのかもしれない。しかし、清水としては2度も脇役に徹するつもりはもちろんない。清水にできることは、勝って浦和の優勝を阻止すること。そして、“今季の浦和に初めて土を付けたチーム”となることだ。(田中 芳樹)