後半の爆発を呼び込んだ前半の我慢
エースを抑えられた鳥栖が敗れ、エースが不在だった仙台が勝った。
今季最多の5得点を記録した仙台だが、渡邉監督は「今日のゲームに関して言えば、(失点を)ゼロに抑えた守備の健闘が最大の勝因かなと思っている」と振り返る。鳥栖のペースで進んでいた前半を耐えたことが、後半の大攻勢につながったと言える。
「はね返せば(キム・)ミンテや(富田)晋伍くんが拾えるので、なるべくノーファウルで競り勝とうとした」と言う渡部らが鳥栖のエース・豊田を抑え、いい形で前を向かせず。自分たちもなかなか前を向いてパスを出せなかった仙台だが、大崩れすることなく前半を乗り切った。
この守備陣の奮闘に、後半は攻撃陣が応えた。48分にリャン・ヨンギのボレーシュートで先制に成功すると、クロスを中心とした攻撃から仙台が45分間で5得点。
特に大きかったのが、リャン・ヨンギのゴールから金園の2得点までを畳み掛けられたことだった。鳥栖は前節・浦和戦でも後半に崩れており、「1点目を取られても耐える力が不足している」(林)、「前節からのメンタルの回復をし切れなかったのは自分の責任」(森下監督)と悪い流れを立て直せていなかった。そこで突き放せた仙台は、負傷欠場のウイルソンや奥埜の穴を埋めて余りある攻撃を披露した。
そして仙台は守備も安定感を継続。相手の配置変更にも動じず、ロングボールで競った後のこぼれ球をカウンターにつなげて、試合を優位に進めた。 いい守備からいい攻撃へ。前半の守備が後半の攻撃に生き、仙台は今季初の連勝を、約2カ月ぶりのホームゲーム勝利によって記録した。(板垣 晴朗)