何よりの勝ち点3。PKでの1点を守り切る
連覇を目指す上での第一関門となるグループステージ初戦・スイス戦で、なでしこジャパンは辛くも白星スタートを切った。試合日前日、「GKの3人を大会で併用したい」と話していた佐々木則夫監督は、W杯初出場となるGK山根恵里奈を抜擢し、同じく初出場の有吉佐織も右SBで先発に加えた。
慎重な立ち上がりの日本。特に右サイドでチャンスを何度か作る中、29分に待望の先制点が生まれる。大儀見優季の浮き球のパスに飛び出した安藤梢がGKタールマンと交錯してPKを獲得。安藤はその後負傷交代となったものの、国際Aマッチ150試合目となった主将・宮間あやが、PKを冷静にゴール左下へと決めた。1点を失ったスイスは、ドリブラーのFWバッハマンを中心に激しく動き回るも、代表200試合目の澤穂希が相手の自由を許さない守備を見せ、チーム全体の士気を高めた。
後半、さらに攻撃を加速させるスイスに日本は苦戦を強いられる。「相手がゴールへの意識を高めた中、もっと冷静になれれば良かった」と佐々木監督が反省したように、1対1の局面で負けるシーンが続き、75分にはスイスのCKからのボールをGK山根がキャッチできず。その直後のチュルノゴルチェビッチのシュートは菅澤優衣香がヘディングでクリアするなど苦戦する。しかし、日本は体を張って虎の子の1点を守り切り、初戦勝利という結果を手に入れた。
確かに後半は守備に追われたが、グループステージで最も警戒すべき相手から勝ち点3を奪ったこと、そして大会初戦での勝利に、試合後、選手らは安堵の表情を見せた。「節目で得点を決める(宮間)あやはさすが。今日の勝利は、サッカー人生の中でもすごくうれしい出来事」と話す澤の言葉は微笑ましい。と同時に、「ボールを保持して相手を動かすのかどうか。全員の意志が合っていなかった」と大儀見が指摘した点が課題として残る一戦だった。