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代表国際親善試合
6/11(木) 19:00 @ 日産ス

日本
4
3 前半 0
1 後半 0
試合終了
0
イラク

Report マッチレポート

本田、槙野、岡崎、そして原口。4点をもぎ取りイラクを撃破。柴崎がスーパーな働きを見せ、一気にボランチ定位置獲得へ

2015/6/11 21:05

 1日から欧州組が1週間かけて調整し、8日からは国内組も加わって臨戦態勢に入っていた日本代表。これだけしっかり準備ができたのも、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督体制発足後初めてだ。それだけに11日のイラク戦(横浜)の戦いぶりが注目されていた。16日には2018年ロシアワールドカップアジア予選初戦・シンガポール戦(埼玉)が控えているだけに、このテストマッチでは内容と結果の両方が伴った戦いが求められた。

 前日練習ではハーフコートでの11対11のゲームが行われ、主力組に宇佐美貴史(G大阪)や柴崎岳(鹿島)が入っていたが、果たして指揮官がその通りの陣容をスタメン起用してくるかは大いに気になるところだった。キックオフの1時間半前の17時半に早々と配られたメンバーリストに名を連ねたのは、前日と全く同じ顔ぶれ。GK川島永嗣(スタンダール・リエージュ)、DF(右から)酒井宏樹(ハノーファー)、吉田麻也(サウザンプトン)、槙野智章(浦和)、長友佑都(インテル)、ボランチ・柴崎、長谷部誠(フランクフルト)、右FW本田圭佑(ミラン)、左FW宇佐美、トップ下・香川真司(ドルトムント)、1トップ・岡崎慎司(マインツ)。公式戦から長い間遠ざかっていた川島のパフォーマンス、長谷部と柴崎の新ボランチの連係、前線4枚の強力アタッカー陣のコンビネーションと破壊力には期待が集まった。

 対するイラクも日本と同じ[4-2-3-1]のフォーメーション。スタメン11人のうちに5人が1月のアジアカップ(オーストラリア)4強入りメンバーで、個の力を持つ集団なのは間違いなかった。

 6万3000人を超える大観衆が日産スタジアムに集結する中、イラクを圧倒するような試合運びを見せたかった日本。ハリルホジッチ監督の先週1週間の猛烈な走り込みの成果か、序盤の日本は凄まじい勢いで敵陣に突っ込んだ。開始2分に本田がミドルでファーストシュートを放つと、開始5分にはいきなり先制点を挙げる。中盤で長友からボールを受けた柴崎が前線へ鋭く展開。ゴール前で抜け出した本田が寄せてくる相手DFを振り切ってシュート。指揮官の求めるタテの動きから重要な1点が入る。

 これで勢いに乗った日本は攻撃の手を緩めず、わずか4分後には左CKから追加点を奪う。そのキッカーは意外にも香川。遠藤保仁(G大阪)が代表から離れた後、右足キッカーが誰になるのかは決まっていなかったが、今回は香川がその役割を担った。彼のキックは正確な弾道を描き、ニアサイドで酒井宏樹がすらしてファーへ。ここで待ち構えていたのが槙野。左足で冷静にゴールへ流し込み、彼らは10分足らずで2点をリードした。

 この得点ラッシュでイラクは意気消沈。中盤に対するプレスが甘くなり、長谷部と柴崎をフリーにし続けてしまう。そうなると日本は自由自在なパスワークで攻撃を組み立てられる。16分には長谷部のタテパスから本田→岡崎という決定機が生まれ、19分には柴崎が思い切ったミドルを放つ。20分が過ぎるとさすがに選手たちの運動量が低下し、ここまでのアグレッシブさはなくなったが、それでも33分には本田→香川→柴崎とつながり、彼のタテパスを受けた宇佐美が中央を強引にドリブルで突進。マークを引きつけ、ギリギリのところで岡崎にラストパスを出し、背番号9をつける男が代表44点目となる一撃をお見舞い。前半は3-0という素晴らしい戦いぶりで試合を折り返した。

 この展開ならハリルホジッチ監督も後半はテスト的な選手起用ができるはず。しかし立ち上がりは前半と同じ陣容で挑んだ。となれば、香川をはじめ宇佐美、柴崎らもどうしてもゴールがほしいところ。その思いがひと際強い宇佐美は強引なドリブル突破を随所に披露。ゴール前へ出ていってファウルを取るが、指揮官が指摘する通り、FKからのゴールはこの日も遠い。香川も8分に長谷部からのスルーパスを受けてフリーになったが決め切れない。15分が過ぎると日本は体力低下が顕著になってしまった。

 そこでハリルホジッチ監督は21分、2列目の3枚を総入れ替え。本田の右に永井謙佑(名古屋)、宇佐美の左に武藤嘉紀(FC東京)、香川の中央に原口元気(ヘルタ・ベルリン)を投入。攻撃陣の活性化を図ろうと試みる。この中で特に起点となったのが快足の永井。彼のタテへのスピードから何度かゴール前にいいクロスが上がるが、原口と武藤の入り込むタイミングが速すぎてうまく合わない。28分には岡崎と代わって大迫勇也(ケルン)も入り、若くフレッシュな4枚の構成となったが、なかなか4点目に手が届かない。それでも指揮官は31分、長谷部と谷口彰悟を交代。さらに若返りを推し進めた。

 この陣容だと柴崎がしっかりと中盤をコントロールしなければ試合が締まらない。彼の統率力により大きな期待が寄せられた。長谷部や本田、香川がいたときのような連動した攻めを組み立てるのは難しいと思われたが、彼はもう一仕事してみせる。後半39分、またも自らのタテパスから永井が落として原口に絶好のボールが渡る。背番号8はドリブルで中央を突破し、右足を確実に振りぬいてゴール。とうとう4点目を挙げる。この1点は、停滞感が強かった後半の一服の清涼剤となった。

 結局、試合は4-0で終了。日本はいい形の勝利でシンガポール戦に向けて弾みをつけた。得点に関しては、以前として本田と岡崎という日本の二枚看板に依存する傾向が強いものの、ボランチの柴崎が3得点に絡むスーパーな働きを披露。遠藤の後継者として強烈なインパクトを残すことに成功した。これはハリルホジッチ監督にとっても非常に大きな収穫と言える。守備に関しては無失点勝利に貢献したのはプラス要素だが、川島が試合勘の不足を何度か露呈したのがやはり気がかりだ。槙野を含めた最終ラインとの連係面ももっと詰めていく必要がありそうだ。

 この勝利をいかに今後につなげていくか。ここから先のチームの成長に期待したい。

EG 番記者取材速報

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