ボールを回しているだけだった前半とは違い、岐阜は後半、前にクサビを打ち込めるようになった。61分の決定機は「目指そうとしているサッカーができていた」(ラモス監督)というこの試合最大のハイライト。1本の縦パスから5選手がほぼダイレクトでつなぎ、最後は小野ーー。PK判定でも不思議ではなかったが、このシーン以外でも要所ではロングボールも駆使しながら、果敢にアクションを起こした。
後半の札幌は「岐阜にいつゴールを決められてもおかしくなかった」(バルバリッチ監督)。32分に「トクさん(都倉)に(ボールが)入ったときのフリックは常に準備していた」という古田がPKを奪い、先制に成功したものの後半は足が止まってしまう。この日の蒸し暑さも影響し疲弊していく相手から作った数々の決定機を、岐阜は生かし切れなかった。
岐阜にとってはワンプレーに泣いた第3節・徳島戦(0●1)、PK1本で敗れた第8節・栃木戦(0●1)と酷似する試合内容。ある選手がこの2試合を「僕の中でのポイント」と心底悔やんでいたように、内容で上回りながらも勝ち点1すら奪えないところがつらい。「もったいない」という言葉からは、確かな手ごたえと同時に、岐阜の勝負弱さも透けて見えた。(村本 裕太)