ポイントは先制後。逃げ切って勝利
勢い良く試合に入った徳島に対し、序盤のC大阪は押し込まれる時間が続いたが、ここをしのぐと、20分過ぎから自分たちのリズムでボールを保持できるようになる。すると24分、丸橋、扇原とつながったパスを受けた山口が、右サイドから駆け上がった酒本をおとりに使って中に鋭い縦パスを通す。このパスを受けた長谷川が見事なトラップでエステバンのマークを外して右足を振り抜くと、シュートは徳島DFに当たってコースが微妙に変わり、ゴールに吸い込まれた。
直近2試合では得点後の試合運びに課題を残したC大阪にとって、先制後は課題の改善が問われた。結論から言うと、「今日に関しては、押し込まれてもしっかりつなごうという意識はあったし、CBやボランチから前に付けるパスも出ていた。そのあとのサポートもできていた」と試合後に長谷川が話したように、相手のプレスに対してただ蹴るのではなく、後ろからもつなげるところはつなぎ、徳島に主導権を明け渡す時間を減らすことに成功。後半の徳島のシュートをゼロに抑えた。
交代で入った3選手も自らの役割を果たした。特に、今節が復帰戦となった関口の働きは秀逸で、攻撃ではサイドでキープし、守備でもファーストDFの役目をこなした。もちろん、「追加点を取れれば理想的」(パウロ・アウトゥオリ監督)な展開ではあったが、「無理して攻めるのではなく、時間もうまく使いながらチャンスがあれば、という形で意思統一できていた」(田代)ことも事実。華麗に攻撃的に試合を決め切ることができればいいが、成長過程にあるいまは泥臭くとも勝ち切って、勝ち点3を積み重ねていくことが大切。課題を全員で認識し、懸命に克服に努めんとする、リアルで必死な姿が、そこにはあった。(小田 尚史)