お互いに[4-4-2]を採用し、堅守速攻をベースのスタイルとするチーム同士。それぞれがその持ち味を出すゲームをすれば試合がこう着することは必至。逆に言えば、負けないことを重視するのであれば自らのスタイルを崩さずに戦うことが得策だった。しかし、讃岐の北野監督は相手のカウンターのリスクが高まることを承知の上で、「博打を打つ」と前線でボールを動かし、攻勢に出る策で勝負に挑んだ。
讃岐のその策は吉と出た。シンプルに高い位置にボールをつけて、そこからリズム良くボールを動かしながら金沢のブロックのスキを突き主導権を握る。26分には右サイドから崩し、最後は2列目から飛び込んできた高木が押し込んで先制に成功した。その後、アクシデント絡みで一旦は同点に追い付かれたものの、52分にはセットプレーの流れから我那覇のゴールで勝ち越した。すると、讃岐は速さと突破力のあるアンドレアを投入し、本来のスタイルであるカウンター戦術に切り替え。焦れて前に出てくる金沢を網にかけて追加点を狙った。案の定、自陣に押し込まれる時間帯は続いたが、耐える守備においては経験豊富。主導権こそ明けわたすも勝ち点3は確実にたぐり寄せていた。しかし、金沢が大好物とするセットプレーをあまりに多く与え過ぎた。そして76分、エリア正面の危険な位置で与えたFKを辻尾に決められ、勝ち点2がスルリと手元からこぼれ落ちた。