前半にペースをつかんだのは、サポーターの大声援を背に受ける松本。序盤から山形陣内へと攻め上がると、7分にはキム・ボギョンのスルーパスに反応した岩上がそのままシュート。これにはGK山岸も対応できず、幸先良く先制に成功した。その後も攻め立てる松本だったが、山形も残留争いからのこれ以上の後退は許されない。35分にPKの好機を得ると、キッカーのディエゴが冷静に決めて同点。
これで流れは山形に傾く。後半はホームチームのお株を奪うCKやロングスローなどセットプレーで好機を作ると、集中を切らさずに耐え続けてきた松本もついに“決壊”。83分に宇佐美からのサイドチェンジを受けたキム・ボムヨンが中央へ切り込みながら右足を一閃し、ゴールネットを揺らす。
残り時間わずかで勝ち越され、松本にとってライバルにホームで敗北するという最悪の可能性も頭をよぎる中、勝負強さを見せたのは途中出場の前田。そのわずか3分後、未だ歓喜の余韻が醒めない山形に再び冷水を浴びせる同点弾を決める。まだ何かありそうな予感も秘めていたが、ここでタイムアップ。お互いに勝ち点3のみが欲しい大一番は、お互いにとってあまりにも痛いドローで幕を閉じた。(多岐 太宿)