大久保にスーパーシュートを沈められても、ひざをつくことなく立ち上がれたのは、間違いなくサポーターの後押しのおかげだ。秋晴れの澄み切った空の下、今季2番目に多い19,751人が詰めかけたEスタは、大きなうねりを生んで今季初となる後半ロスタイムの決勝点を呼び込んだ。サポーターとチームが一つになって巻き起こる歓喜の渦。広島がタイトルへと大きく近付いたことを表す光景がEスタに広がっていた。
試合後、林はサポーターへの感謝と残り試合への決意をあらためて口にした。「本当に素晴らしい空間の中でサッカーができたので、サポーターの皆さんに感謝している。これから優勝という結果に結び付けていくための大きなパワーをもらったので、それを胸に刻んで来週から準備することが大事だと思っている」。
浦和戦(1st第3節・0△0)、G大阪戦(1st第11節・0●1)、鹿島戦(2nd第6節・0●1)、FC東京戦(2nd第13節・0●1)と、今季はホームでことごとく上位陣に勝てなかったが、今節は今季のベストゲームにも数えられる内容で川崎Fを倒した。その自信は、選手だけでなくサポーターにも宿り、シーズンのクライマックスでさらに大きなエネルギーを生み出すことだろう。
これから2試合はアウェイ戦が続くが、チームは粘り強く戦ってホームに戻って来るに違いない。リーグを連覇した12年、13年の年間勝ち点をも上回る勝ち点『65』を積み上げた広島は、ホームのパワーをさらに膨らませて、より高みを目指していく。(寺田 弘幸)