戦前の予想に反して5つのゴールが生まれる打ち合いとなった一戦。試合の口火を切ったのは讃岐だ。21分に自陣からのカウンターを4人で完結。最後は木島徹がGKとの1対1を冷静に沈めて、アウェイチームが先手を奪った。
だが、効率良く得点を奪った讃岐にとって、誤算だったのはその後すぐにキックオフから試合を振り出しに戻されたこと。23分、大木からのパスにドウグラス・ヴィエイラがライン裏へ抜け出すと、讃岐のCBアランとGK清水の中途半端なプレーを見逃さなかったストライカーは、頭上を越すループシュートで同点弾。この1点が東京Vに流れを引き寄せる。
後半は高木善のワンマンショー。こう着した状況から徐々にオープンな展開になる中で、67分に井上のパスをゴール前中央で受けると右足を一閃。「ボールを受けたときにはシュートしか考えてなかった」と語る背番号10の公式戦4試合連続ゴールで勝ち越しに成功する。さらに勢いが止まらない高木善は、チームが再び同点に追い付かれた中で、83分にペナルティーエリア内でエブソンに倒されPKを奪取。ヴィエイラの決勝ゴールをお膳立てして見せた。
結果的には薄氷の勝利となったが、4試合ぶりの歓喜には進歩が感じられた。「自分たちが試合を優位に進めていた」(冨樫監督)中で、攻撃の核となる選手が結果を残したことにこの勝利の価値がある。(林 遼平)