5シーズンを仙台で過ごしたウイルソンが、ホーム最終戦でサポーターに別れを告げた。
内転筋痛のためにウイルソンの試合出場はなかったが、試合後に彼の退団セレモニーが実施された。これまでの活躍を称えるムービーがスタジアムに流れ、サポーターも感謝の横断幕を出した。
「良い思い出でいっぱいです。ありがとうございました」。ウイルソンがそう挨拶して振り返ると、整列していたチームメートが上着を脱ぎ出した。そして「Obrigado!!Wilson」と書かれたおそろいのTシャツを着た面々は、GK六反から背番号順に、メッセージ入りのボールをリフティングでパスしていった。
「全員でこうやって送り出せれば面白いなと思って呼びかけたら、みんな前向きに参加してくれた」とは、このサプライズの仕掛け人である蜂須賀選手会長。途中で少しもつれながらもパスワークは続き、パブロ・ジオゴのラストパスによって、無事ボールはウイルソンの手元に届けられた。今季はけが人に悩まされてきた仙台だが、この場に全員がそろい、名ストライカーに最後のパスを提供することができた。「家族のように良くしてくれた」(ウイルソン)という仲間たちの思い、そして試合前から何度となく応援歌を歌い続けてきたサポーターの思いを抱きしめ、皆に愛されたFWはユアテックスタジアム仙台を去った。(板垣 晴朗)