荒木 英喜 前節・鹿島戦で今季最多の6失点を喫した福岡は、19試合ぶりの山口、16試合ぶりのキム・ミンジェなどDF4人中3人を入れ替えて臨んだ。一方の横浜FMも14試合ぶりの狩野、15試合ぶりの青山を先発起用。最下位・福岡はJ1残留のために、3位・横浜FMは優勝に向けてと、両チームともに負けられない試合。
試合は細かいディティールによって決した。下位チームが上位チームと対戦するとき、より細かい部分にこだわらないと、勝利を手にすることは難しい。それを福岡は怠った。11分、CKから横浜FM・長谷川アーリアジャスールがゴール。結果的にこれが決勝点になった。横浜FMがCKを得たのは、小野を狙ったロングボールから。これを福岡・CB丹羽はクリアせずにゴールラインを割らせようとした。しかし、小野にボールを拾われ、セットプレーに強い横浜FMにCKを与えた。また、66分にホームデビューとなる長身FWハマゾッチを投入するも、「もっとクロスを蹴ってもよかった」(福岡・FW岡本)というように、彼を狙ったクロスは少なく、高さを生かした攻撃をできなかった。
逆に横浜FMは木村監督が「勝っただけの試合」と、憮然とした表情で話したように、決して内容のいい試合をしたわけではない。それでも、前述した小野が最後までボールを追ったり、福岡がワンボランチの小椋のサイドで起点を作って攻撃すると、大きなピンチを招く前に谷口をボランチに下げてシステムを[4-2-3-1]に変更したりと要所のディティールで福岡を確実に上回った。
1-0という最少得点での決着となったが、両チームのディティールへのこだわりが現在の順位に表れていると感じさせる試合だった。