Feature 特集

ブラジルW杯で生まれる次世代のスター

2014/6/15 14:00

日本はC大阪のMF南野拓実がメンバー入りを逃したが、他国では恐るべき若き“才能”たちがメンバー入りを果たした。ここではそんな各国のスター候補生たちを紹介する。

MF 19 ポグバ
(フランス代表/21歳)
1993年3月15日生まれ 188cm/80kg 所属:ユベントス(ITA)



“レ・ブルー”に怪物出現

 ポグバに、グリーズマンに、バラン。若きタレントがそろう今回の“レ・ブルー(フランスの愛称)”。リベリーが離脱し、彼らに懸かる期待は大きい。その中でも最も注目を集めるのが大型MFポグバ。ズバ抜けた身体能力で中盤を支配し、勝負を決める力も持ち合わせる。「未来のバロンドール受賞者になるはずだ」(ジダン)、「現役時代の私よりも良い選手だと思う」(ビエラ)とフランスをW杯初優勝に導いたレジェンドたちも称賛を惜しまない。レアル・マドリーやパリSGなどが100億円近い移籍金を用意してポグバの獲得を目論むが、今大会の活躍次第ではその価値はもっと上がるかもしれない。

MF 20 コバチッチ
(クロアチア代表/20歳)
1994年5月6日生まれ 179cm/72kg 所属:インテル(ITA)



その才能はボバンをも凌ぐ

 イタリアの名門インテルで“10番”を背負うMFは“クロアチアの未来”と称される。コバチッチの名前が世界中に知れ渡ったのは2011年のこと。欧州CLでレアル・マドリー相手に、果敢に挑むディナモ・ザグレブの選手はわずか16歳だった。その当時から技術とサッカーセンスは抜群で、元クロアチア代表MFボバンは「私を超える可能性を持った選手」とコバチッチのプレーを絶賛した。モドリッチ、ラキティッチら技術の高い選手をそろえるクロアチアの中盤でコバチッチがどんなプレーを見せるのか注目だ。

DF 4 バラン
(フランス代表/21歳)
1993年4月25日生まれ 191cm/85kg 所属:レアル・マドリー(ESP)



21歳にしてこの完成度

 強く、速く、しなやかでサッカーセンスも抜群。21歳とは思えない完成度の高いCBで昨季、欧州CLでマッチアップしたFWドログバも「バランがまだ19歳とは信じられない。自分がこれまで対戦してきた中でも最も優れたDFの一人だった」と驚きを隠せなかった。レアル・マドリーのレジェンドであるイエロも「すべてを兼ね備えている選手だ」と賛辞を送る。今季はけがの影響もありRマドリーでは満足な出場機会を得られなかったが、それでもデシャン監督の信頼は揺るがない。偉大な選手への第一歩を今大会で踏み出す。

FW 9 ルカク
(ベルギー代表/21歳)
1993年5月13日生まれ 192cm/94kg 所属:エバートン(ENG)



この男、ケタ外れ

 怪物。そんなフレーズがピッタリのストライカーだ。16歳でベルギーリーグの史上最年少得点王(15得点)に輝くと、瞬く間に彼の名は世界中へと知れ渡った。相手DFがユニフォームを引っ張ろうともゴールへ向かうケタ外れのパワーとスピード。そしてゴール前での冷静さ。そのプレースタイルと風貌から“ニュー・ドログバ”との呼び声も高い。7日のチュニジアとの親善試合で負傷し、けがの具合が心配されたが、軽傷で大会には間に合うとのこと。万全の状態であれば、この男が今大会に“衝撃”をもたらす可能性は高い。

MF 19 スターリング
(イングランド代表/19歳)
1994年12月8日生まれ 170cm/65kg 所属:リバプール(ENG)



母国が期待を寄せる19歳

「ほかのチームにとってサプライズになるかもしれない」。イングランド代表DFグレン・ジョンソンがそう語るのは19歳のスターリングだ。今季リバプールで見せた活躍は印象的で、リバプールのロジャーズ監督も「彼はまだ19歳だ。欧州最高の若手選手で、彼以上の選手には出会ったことがない」と興奮を隠し切れない。15歳のときにはすでに100mを10.98秒で駆け抜けていたいうスピードと「憧れはロナウジーニョ」というテクニックを併せ持つアタッカーは“スリー・ライオンズ(イングランドの愛称)”の秘密兵器となる。

MF 20 キンテーロ
(コロンビア代表/21歳)
1993年1月18日生まれ 169cm/66kg 所属:ポルト(POR)

ロス・カフェテロスの新皇帝

 ハメス・ロドリゲスらとともに今後のコロンビアをけん引するであろうと言われる逸材。13年のU-20南米選手権ではチームを8年ぶりに優勝へ導き、自身は大会最優秀選手に選ばれた。南米選手らしいテクニカルな選手だが、最大の持ち味はその左足。味方には正確なパスを届け、相手ゴールには強烈なシュートを突き刺す。1日のセネガルとの親善試合でもその左足で抜群の展開力を見せた。

FW 9 ジャハンバフシュ
(イラン代表/20歳)
1993年10月8日生まれ 180cm/78kg 所属:NEC(NED)

ペルシャの新風

 オランダのNECに所属するジャハンバフシュは今季、強烈なインパクトを残してシーズンを終えた。国内リーグ4連覇を達成したアヤックスとの最終節、ジャハンバフシュは抜群のスピードでアヤックス守備陣を切り裂き2ゴールの活躍。チームを見事1部残留へ導いた。ジャックナイフのような切れ味鋭いドリブルが持ち味。20歳という若さで9番を背負うなどイラン国民の期待は大きい。

MF 14 ベンタレブ
(アルジェリア代表/19歳)
1994年11月24日生まれ 187cm/68kg 所属:トッテナム(ENG)

先発奪取の可能性も

 今年3月にA代表デビューを果たしたばかりの新星。U-19フランス代表でのプレー経験もあるが、ハリルホジッチ監督の勧誘もあり今年アルジェリア代表でプレーすることを決断。見事、W杯メンバー入りを果たした。187cmの大型ボランチで、積極的に中盤でボールを受け攻撃のリズムを作る。4日のルーマニアとの親善試合ではゴール前まで顔を出し、代表初ゴールを奪取。勢いに乗っている。

MF 16 グリーン
(米国代表/19歳)
1995年6月6日生まれ 172cm/60kg 所属:バイエルン・ミュンヘン(GER)

ドイツ製の秘密兵器

 クリンスマン監督は今大会、国民的英雄である32歳のFWドノバンではなく、19歳のグリーンを招集した。グリーンはスピードとテクニックを兼ね備えたドリブラーでU-17ドイツ代表歴もある。しかし、クリンスマン監督からの誘いもあり、父親の籍である米国の代表になることを決断した。バイエルン・ミュンヘンではセカンドチームでの出場が主だが、指揮官は“秘密兵器”として期待する。

FW 17 オリギ
(ベルギー代表/19歳)
1995年4月18日生まれ 185cm/75kg 所属:リール(FRA)

ヤヌザイだけじゃない

 ベルギーではマンチェスターU所属の19歳・MFヤヌザイに注目が集まるが、もう一人の19歳にも注目してほしい。オリギは185cmと長身だが、しなやかな身のこなしでチャンスを量産する。すでにアーセナルなどビッグクラブが獲得に興味を示している。W杯メンバーに選ばれるまでは国際Aマッチ出場がなくサプライズでの選出となったが、ルカクのコンディションを考えると出場機会はあるかもしれない。

MF 9 ソン フンミン
(韓国代表/21歳)
1992年7月8日生まれ 183cm/76kg 所属:レバークーゼン(GER)

皇帝も認めるスーパー選手

 いまアジアの中で最も注目を集める若手と言っていいだろう。スピードと強さを兼ね備えた大型のドリブラーで、ドリブラーにありがちな“抜いて終わり”の選手ではない。シュートパターンも多彩で、あのベッケンバウアーも「スーパーな選手」と語る。ただクラブチームでは成功を収めているものの、代表チームではこれといった成績を残していない。その汚名を今大会で返上したい。

MF 23 グルエソ
(エクアドル代表/19歳)
1995年4月19日生まれ 171cm/67kg 所属:シュツットガルト(GER)

ドイツ行きの決断が奏功

「エルダ監督(エクアドル代表)にアピールしたい」とボカ・ジュニアーズなど南米の強豪クラブのオファーを断り、今年1月にドイツのシュツットガルトに移籍。その決断が奏功し、W杯メンバーに滑り込んだ。球際に強いボランチで、19歳とは思えぬ落ち着きでゲームをコントロールする。ただ、4日のイングランドとの親善試合では気合いが入り過ぎてFWチェンバレンを負傷させてしまった。

FW 19 オリンガ
(カメルーン代表/18歳)
1996年5月12日生まれ 172cm/66kg 所属:ズルテ・ワレヘム(BEL)

エトー財団の最高傑作

 今大会の最年少選手。12年にはスペイン・リーガ・エスパニョーラで最年少得点記録を更新(16歳98日)し、話題となった。エトー財団の若手選手発掘プロジェクトで見いだされた選手で、技術的には粗さを残すが、身体能力が高く“エトー2世”として期待されている。ただ、カメルーン代表チームがブラジルに旅立つ際にホテルに置いていかれ、あやうく飛行機に乗り遅れるところだった。

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